イスラエルでは、日曜から月曜、全国的に寒波とともに風雨となり、北部では雪も降って、ヘルモン山で50センチの積雪となった。エルサレムでも一時、雹を観測した。今日火曜もまだうっとうしい天気で、気温も1-3度と低いが、雪はなさそうである。
悪天候だが、昨日25日午後、エルサレムから北西へ車で30分程の町ベイト・ホロンのスーパーマーケットで、女性2人が、パレスチナ人テロリスト2人にナイフで上半身を刺されて負傷した。そのうちの1人シュロミット・クリグマンさん(24)は今朝、病院で死亡した。
ベイト・ホロンは、ほぼイスラエル領内だが、位置的には西岸地区ベニヤミン地方の入植地に数えられる町である。刺されたクリグミンさんたちは、スーパーへの通りを歩いていて刺されていた。
テロリスト2人は、女性2人を刺した後、ナイフを持ったままスーパーの中へ入ろうとした。事件を察知した店長が、2人を中へ入らせまいと、カートで犯人らを押し返し、戦っている様子が、防犯カメラに記録されている。
中へ入れなかった2人は、あきらめてそこから逃げようとしたが、まもなくスーパーの警備員に射殺された。テロリストはイブラヒム・アラン(22)と、フセイン・アブ・ゴーシュ(17)で、いずれも西岸地区出身のパレスチナ人だった。
2人は、ナイフで襲っただけでなく、爆弾を2つも仕掛けており、爆弾処理班がこれを除去している。
テレビのニュースで、テロリストを店内に入れまいと戦った店長がインタビューされていたが、「そこにカートがあったのは奇跡だった。カートがなかったらどうなっていたか。帰って妻や子供たちに、今生きているのは、神のおくりものだ。」と話したと語っていた。
www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4757613,00.html
<問題はパレスチナ・メディアか>
先日38才の母親ダフナさんを殺害した15才の少年が、取り調べの中で、パレスチナのテレビ番組を見て犯行に至ったと自供していたことがわかった。
また、国内治安諜報部シンベトが明らかにしたところによると、ツルカレム近郊の村で、自家製の爆弾を製造していた18才のパレスチナ人双子の姉妹、ディアナとナディア・ヘウィラが、昨年12月に逮捕されていた。
この2人もインターネットで、「この戦いに女性も貢献しなければならない。」との扇動に影響されていたという。爆弾製造もネットで作り方を学んでいた。
パレスチナのテレビ番組とは、いったいどんなものだろうか。Yネットによると、たとえば、ハマス制作のチャンネル・アルアクサは、西岸地区のほとんどの家庭で鑑賞できる。
番組ではほぼ毎日、イスラエル人を殺して”殉教者”になった者たちの家族が出て来て、これを誉め称えるといったインタビュー番組がある。番組のセッティングが、燃やされたタイヤなど、紛争の状況になっている。
ナイフテロで射殺されたといったニュースを報じる際、いかにも殉教をたたえるようなBGMが流れ、その後、血のついたナイフとともに、「我々は必ず復讐する。」といったキャプションが出る。
パレスチナ自治政府も当初は同様の番組を流していたが、数週間前にアッバス議長の指示で差し止められている。ハマスの番組は継続中。