神殿の丘での祈り再開へ 2017.7.27

神殿の丘問題、すなわち、テロリスト3人が神殿の丘から武器を持って出てきてイスラエルの警察官二人を殺害し、イスラエルがその入り口に金属探知ゲートを設置したことで、大きな暴動になり、ヨルダンも巻き込んでの危機的事態になっていた件について。

木曜正午前、ヨルダンのワクフの発表に続いて、エルサレムのグランドムフティ(イスラム最高指導者)モハンマド・フセイン師が、イスラム教徒たちに、アル・アクサに入って祈りをしてもよいと発表した。

火曜にイスラエルが、金属探査ゲートを撤去したことに続いて、さらなるイスラム側の要求を聞き入れ、水曜夜、その付属設備も全部、撤去し、おおむね以前の状態に戻ったからとしている。イスラム側としては、イスラエルに要求を飲ませることができたということで、面目も立ったということである。

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4995108,00.html

この後まもなく、パレスチナ自治政府のアッバス議長も、イスラム教徒らに対し、祈りはアル・アクサ(神殿の丘)で行うよう、指示した。ハマスが先であったが、パレスチナ自治政府も、イスラエル軍に対する大きな勝利だったと言っている。

www.timesofisrael.com/jerusalem-mufti-announces-return-to-prayers-in-al-aqsa/

このニュースは、明日の金曜を控え、新たな暴動が呼びかけられていた中での発表で、イスラエルとしても大きな安堵というところである。

しかし、まだ緊張が完全にとけたわけではないので、どのような中で、このムフティの神殿の丘に戻る呼びかけがなされたか知っておいていただければと思う。以下の通りである。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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