日本でも報じられていると思うが、ドイツでテロが続いている。全部がイスラム主義者によるものではないが、国民感情の不安や怒りが、国々の右傾化に拍車をかけると懸念されている。
<フランス>
フランスでは、昨年11月のテロで130人が犠牲になったのに続いて、7月14日、ニースで80人以上が犠牲になった。
警戒態勢が続けられているが、26日にも、フランス北部の町でカトリック教会が、2人の男に襲撃され、神父やシスター、信者らが人質となり、最終的には、神父一人が殺害された。
犯人は、「ダアッシュ(ISIS)」と叫んだと伝えられている。
www.bbc.com/news/world-europe-36892785
フランスでは、来年5月に大統領選挙が行われるが、候補者の中に極右と目される国民戦線党のマリーヌ・ル・ペン党首が支持率を伸ばしている。
<ドイツ>
ドイツでは、7月18日以降、3件のナイフや銃撃、爆弾事件があった。犯行は、アフガニスタンからの難民、イラン系ドイツ人、シリア難民による事件が2件。
ドイツでは以前より、移民を受け入れて来たメルケル首相の政策に反対する動きがある。ドイツでは、来年9月(日程は未定)に連邦議会選挙となる。
www.bbc.com/news/world-europe-36882445
<オーストリア>
オーストリアでは、今年6月に大統領選挙があったが、かなりぎりぎりの接戦で、極右「自由党」のノルベルト・ホーファー氏が大統領になるとこおろだった。
この結果については、フランスの極右政党国民戦線等のル・ペン氏が賞賛したほか、ホーファー氏も次回への投資だったと述べ、次回の大統領選挙では、極右大統領が登場する可能性はかなり高いと言える。
<イギリス>
イギリスでは、EU離脱をめぐって、キャメロン首相が退陣。新しく保守党のメイ首相となった。今の所、イギリスの具体的なEU離脱関連のスケジュールは発表されていない。
今回、イギリスのEU離脱を先頭に立って導き、移民反対など右派系の主張をしていたボリス・ジョンソン氏は、外相となっている。また、EU離脱担当相が新説され、同じく離脱派であったデイビット・デービス氏が、就任した。
いわば、イギリスが一番最初に国粋の方向に走ったわけで、今後、イギリスがどう発展していくか、注目されるとこころである。