この暑さだが、昨夜、ガザからロケット弾が飛来。アシュドドや、キリアット・ガットでサイレンが鳴り、ヤブネ近郊に着弾した。少年がショックで治療を受けたが、物損、負傷者もなし。
これを受けて、イスラエル軍がいつものように、ガザ地区へ単発的空爆を実施。ガザでも負傷者はなし。まもなく、ハマスが「ロケット弾を発射したグループを逮捕した」と伝えてきた。最近のパターンである。
イスラエルでは、夏に戦争になるパターンが多いため、こうした事件があると、「夏が来たから戦争か!?」というなんともいえない暗黒感がある。この後、エジプトが、イスラエルに自制するよう伝えて来たとのこと。
<エジプトがトンネル500本以上を破壊>
イスラエルに自制をすすめているエジプトだが、エジプト自身は、ムスリム同胞団関係者の弾圧を続けており、今月16日にはムルシ元大統領に死刑の判決を出している。 http://www.bbc.com/news/world-middle-east-32763058
ガザのハマス(ムスリム同胞団関係)に対しても、エジプトの国境にあるトンネルを破壊し続けている。アルーツ7によると、ここ半年の間に500本以上を破壊したという。あの狭いところにいったいトンネルは何本あるのかと思わされる。
また、シナイ半島では、過激派掃討作戦で、聖戦主義者725人を殺害。ガザとエジプトの間に1キロに及ぶ緩衝地帯を設けた際には、少なくとも家屋1220件が破壊され、住民だったパレスチナ人は難民となっている。
<アムネスティ(人権保護団体)が、ハマスの残虐性を世界に報告> http://www.bbc.com/news/world-middle-east-32894633
アムネスティといえば、昨年のガザとの戦争では、イスラエルを戦争犯罪として訴えていた国際人権保護団体である。しかし、最近では、イスラエルだけでなく、ハマスの犯行も明らかにし、双方を訴えるようになっている。
そのアムネスティが、ガザのハマスは、昨年夏のイスラエルとの戦争中、イスラエルへのスパイだとして、パレスチナ人23人を拷問した上、殺害していたと報告した。この報告はBBCなど世界のメディアで取り上げられ、ハマスの実態として報じられた。
アムネスティは、「ハマスは昨年の夏の戦争中、誘拐、拷問、殺害という深刻な人権侵害を行った。これは戦争犯罪だ。」と訴えている。ハマスは、これは政治的な罠だとして否定している。
*アムネスティの報告書 http://www.amnestyusa.org/sites/default/files/embargoed_report_2015_strangling_necks.pdf
いつもリアルタイムの記事を有難うございます。
今回の薄氷内閣成立に加え、NPT決裂とイラン核交渉難航で、今年の夏にまた何かあるのではないかと危惧しています。
どうかこの予感が当たりませんように…。