北アフリカ、エジプトの隣の国、地中海に面したリビアの東部、デルナ(人口1万人)では10日曜、24時間で400ミリの雨が降った。BBCによると、この地域では、9月ひと月の雨量は、わずか1.5ミリとのことで、今回の雨がいかに異常であったか、想像を絶する。
この大雨は、地中海で発生していたハリケーンによるもので、先週には、ギリシャでも15人が死亡していた。この異常な大雨により、ダム2つ決壊し、大洪水となってデルナの町を、文字通り押し流してしまった。
その恐るべき破壊の様相は、SF映画よりも悲惨なほどである。この大洪水で、死亡した人は、2万人近くになる可能性が出てきている。BBCによると、ヨルダンなど、中東各地からの支援物資が届き始めている。
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内戦中のリビア:8月末にイスラエルとの国交を拒否
ダムが決壊したことについて、大雨だけが原因だったのか、以前より指摘されていたように、ダム自体がすでに老化して問題があったのかと怒りが噴き出している。
リビアでは、政府と反政府の2つの勢力に分かれており、ISも入り込むような混乱状態にあった。これでは、ダムの修理といった、現実生活への対処はまったくできていなかったものと思われる。
また、リビアといえば、8月下旬に、西リビアで一応、政府として立ち上がっている勢力の外相とイスラエルのコーヘン外相が、水面下で会談していたことが発覚。
リビア国内で大問題となり、リビアとイスラエルの国交回復は遠のいたとのニュースが流れたところだった。