ユダヤ教は誘拐事件をどう見ているのか 2014.6.20

<家族の信仰:”神を信じる”>

少年3人の家族は皆、西岸地区の入植地に住む敬虔な宗教シオニストである。当初から、”神を信じる”とメディアにも信仰を証し、国をあげて祈り支えてくれていることに深い感謝を述べた。

昨日には、「息子が帰ってくると信じています。しかし、たとえ息子たちが帰ってこなかったとしても、私たちは強く生きます。」とシャデラク・メシャク・アベデネゴのような信仰をみせている。

<神はユダヤ人をためしておられる>

ユダヤ教のダビッド・ラウ・チーフラビは、水曜、ヘブロンのマクペラの洞窟で祈り、誘拐された3人のうちの一人エイヤルさん(19)が所属していたヘブロン市内のシェベイ・ヘブロン・イシバを訪問して、学生たち(男子のみ)に次のように語った。

「神は、ユダヤ人を試みておられる。私たちは今、民族として一つにならなければならない。君たちは、特に、時間のすべてを捧げて日々神のことばを学び、祈っているので、特に大きなこころみにあっている。

君たちは神を個人的に知っているのだから、今この試みにあって強く立たなければならない。そうして、神に、3人にその手を向けないようにとりなしなさい。(ラビはアブラハムがイサクを捧げなくてもいいようにしてくださったことを引用した。)」

シャベイ・ヘブロン・イシバの学生は、宗教シオニストである。高校を卒業した後、すぐにイシバに学びに来ている。学生によると、多くの青年たちが、3年ほど学校を終えた後に従軍し、優秀な兵士になっているものも多いという。

ところで、ユダヤ教の学びは、教師から授業形式で教わるわけではない。他の学生とペアになり、タルムードの内容を、論議し合って学ぶのだという。写真は誘拐されたエイヤルさんとペアで学んでいたオール・チュルジュマンさん(19)。

オールさんたちイシバの若い学生たちを見ていると、無理をしたり、信仰ぶっての感じはなく、ただ単純に動じない、動かない、悪く言えば”一辺倒”の信仰が印象的だった。やはり、終わりの日に、いかなる迫害にも屈しないのはこの人々だろうと思わされた。

www.jpost.com/National-News/Abduction-of-teens-a-spiritual-challenge-for-Jewish-unity-says-Chief-Rabbi-Lau-359788

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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