プーチン大統領は、エルサレム問題について、トランプ大統領は名指しせず、エルサレムをイスラエルの首都と呼ぶことに益はなく、地域を不安定にすると批判した。なお、ロシアは、これまでに、西エルサレムだけをイスラエルの首都と認めている。
プーチン大統領は先週、大統領4期目を務めると宣言。いよいよ中東へ本腰を入れ始めた。11日、シリアへのサプライズ訪問に続いて、エジプト、トルコと3カ国を1日で巡回した。
1)シリアで勝利宣言:シリアのロシア空軍基地をアサド大統領ともに訪問
11日、プーチン大統領は、シリアをサプライズ訪問。まずはシリア領内のロシア空軍基地を訪問。そこで、ロシア軍の撤退を命じた。しかし、この空軍基地と、地中海に面するタルトゥスの軍港はそのまま運行を継続するという。したがっていつでもロシア軍は戻ってくるということである。
これは、正式にシリアからISISを撃墜したというサインでもある。この空軍基地訪問には、アサド大統領も同行しており、まさに世界に、シリアはこれからロシアの庇護のもと、アサド政権が復活するとでも宣言しているようである。
ワシントン・ポストによると、プーチン大統領は、アサド大統領に、「約束した通りになった。シリアは独立を維持した。」と言ったという。ロシアは、シリアへの介入で兵士40人を失っている。
2)エジプトと原子力発電所建設の契約
カイロでは、シーシ大統領と会談。エジプトに原子力発電所(210億ドル)の契約を取り交わした。
3)夕方にはトルコのアンカラに到着:OICの会議を前にエルドアン大統領と会談
このように、中東アラブ諸国の動きに、アメリカはまったくかかわっていない。中東の覇者は、今やロシアということである。