テルアビブとエルサレムでは、毎週土曜安息日明けに、政府に人質を取り戻す交渉を達成するようにとのデモが行われ続けている。テルアビブの主要道路を封鎖するなどである。今週は23日(土)で、プリムの前夜にあたり、どちらの都市でも数千人が集まっていた。
以下の映像は、1週間前のテルアビブでのデモの様子。23日も同様であった。
テルアビブ周辺都市のチーフラビのラビ・デービッド・スタフは、エステル記が、ユダヤ人が救出される勝利で終わっていることから、「この祭りは、もし私たちが祈り、一致するなら、奇跡はありうることを教えている。」と語った。
息子を人質にとられているナダブ・ルダフさんは、「私はプリムは好きだが、今年は違う。エステルの時は、ユダヤ人の救出の可否は、エステルの手の中にあった。今は、私の手ではなく、国の指導者の手の中にある。」と語った。
人質家族たちは、政府には人質を全員救出する方向で、まずは、ハマスとの交渉を最優先してほしいと訴えて続けている。
しかし、ネタニヤフ首相は、ガザにいるハマスの殲滅を同等に挙げており、交渉はなかなか前に進んでいない。人質家族たちの多くは、ネタニヤフ首相の退陣と、解散総選挙を主張している。
イスラエルでは、戦争が始まる前から、ネタニヤフ首相の汚職と、極右政治家を含む現政権は、今すぐ解散して総選挙するべきと訴える大規模なデモが発生していたが、今は、このデモと、人質交渉を求めるデモがごっちゃになっている様相である。
デモ隊の一部は、警察と衝突もあった。リクードの議員の家の前でデモを行ったり、道路封鎖を試みる者もあり、この夜だけで、10人が警察に拘束された。