目次
国際社会は、国連安保理が、大国の拒否権発動で機能不全となり、国連事務総会が、ハマスを名指しせずに停戦を要求する事態となった。
イスラエルは、ハマスは感染なテロ組織であり、ISISを壊滅させたように、ハマスを壊滅すると主張し、停戦には応じず、徹底的にはマスを殲滅すると宣言している。
しかし、ハマスが、民間人を盾にしていることで、ガザの死者が増えていることを受けていることは否定できない事実であるので、バイデン政権が停戦ではない、戦闘の一時的な一時停止を提案している。
ブリンケン米国務長官今日イスラエル入り:ヨルダンでのサミットで関係諸国外相と会談へ
ガザでの戦闘が激化する中、アメリカのブリンケン国務長官が、本日、イスラエルに到着した。アメリカは、人道支援のための「一時停止(停戦ではない)」を目指すとしている。ブリンケン国務長官は、4日、ヨルダンの首都アンマンで、関係諸国の外相とのサミットにのぞみ、なんらなかの解決を導きたいところである。
ブリンケン国務長官は、イスラエルでは、民間人の犠牲を最小限にするためにIDFが何ができる神野具体案を話し合うとしている。一方で、アメリカが、イスラエルに自衛権があることを繰り返して強調した。
ハマスが強気の声明:パレスチナ国家(エルサレム首都)で交渉準備ありと
これに先立ち、ガザ地区内部での地上戦が継続する中、1日、ハマス最高指導者のイシュマエル・ハニエが、テレビ放送を通じて声明を出していた。
ハニエは、「二国家解決(エルサレムを首都とするパレスチナ国家設立)を基盤にした政治的交渉を行う準備がある。」とし、その条件として、停戦と、人道回廊の開設をあげた。
ネタニヤフ首相は、国際社会からの強い停戦への要請にも応じていないので、ハマスからのこの提示に耳を貸す可能性はまったくない。さらに、エルサレムを首都とするパレスチナの国を、イスラエルが認めると考える方がどうかしているといえるだろう。
この発言は、先に、10月7日の奇襲をいつでも行うと言っていたハマス高官の声明と矛盾するとの見方もある。もしかしたら、かなりガザが危なくなってきているのに、ヒズボラの応援がなかなかこないので、今は、ハマスの尊厳を守りつつ、停戦を望んでいるということかもしれない。
しかし、エルサレムを首都とするパレスチナ国家設立を前提するという交渉に、イスラエルが応じるはずがない。ハニエが何を考えてこんなことを言い出したのかは、不明である。