ハラミシュでのテロの犠牲者埋葬 2017.7.24

安息日、西岸地区ハラミシュの自宅で、テロの犠牲となったヨセフ・サロモンさん(70)、ハヤ・サロモンさん(46)、エラッド・サロモンさん(35)の葬儀が、モディンにおいて、日曜夕方、数千人が見守る中で行われた。

幸せそうななサロモンさん家族の写真を見ると、遺された家族のこれからの道が悲惨でならない。

www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/232843

この日、サロモンさん宅では、自立した子供達一家もあつまり、安息日とともに、新しく生まれたばかりの孫の祝いが行われていたところだった。犠牲者の一人、エラッドさんも、この日のために、妻と子供たちをつれて実家に来ていたのであった。

テロリストのパレスチナ人、オマル(19)は、食事が終わり、家族の多くがキッチンにいたところに侵入し、犯行に及んだのである。

殺害されたエラッドさんの妻は、この時キッチンにいなかったが、異変を察し、急いで3人の子供達を、2階で寝ていた双子の赤ちゃんの部屋へ避難させ、そこから警察へ連絡。叫んで助けを求めたという。

異変を察した隣家のイスラエル軍救急医療班兵士とその父がかけつけ、兵士が小さなキッチンの窓からテロリストに向けて発砲。一発で、オマルを倒した。。オマルは病院に搬送され、その後、警察に引き渡されている。

死亡したヨセフさんは、多くの孫たちの一家の祖父。エラッドさんは、妻と5人の父。ハヤさんは、小学校一年生(7歳児)の担任教師だった。

自らも重症を負ったトゥバさん(68)は、夫と2息子娘を失った。エラッドさんの妻ミハルさんは、最愛の夫を亡くし、5人の子供とともに遺された。ハヤさんの小学校では、担任の先生を失った子供達になんと伝えるのかと、心の痛む状況になっている。

この一家は、今週、生まれたばかりの孫のブリット・ミラ(割礼)の祝いが予定されているという。いったいとうやって祝うのか。。。全く幸せに暮らしていた一家に突然降りかかった大惨事であった。

こうした事件の場合、ザカと呼ばれるユダヤ教組織が後始末を担当するのだが、文字どおり血まみれになった床と、安息日を祝っていたとみられるパンやろうそくもまだそのままになっている現場を紹介していた。

いつもながら、床の血を手でふき取っているザカのユダヤ人たちの様子には、胸を引き裂かれる思いがする。安息日に、しかも新しく生まれた孫のための特別な祝いに親族が集まっていたところである。

反イスラエルを叫ぶ世界は、「もともと占領していることの結果だ」というが、この一家の様子を知るべきであろう。こんな殺戮に、どんな大義があるというのか。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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