ジュネーブⅡ頓挫:ブラヒミ国連特使、シリア市民に謝罪 2014.2.16

シリアの政府側、反政府勢力が直接対話するジュネーブ国際会議だが、15日朝、担当の国連ブラヒミ特使が「結果を出せていない。」とシリア国民に謝罪するに至った。

現地記者によると、ジュネーブの国際会議が1月22日に始まって今日までの間に、少なくとも5000人が死亡。内戦の3年で死者は136000人、難民は950万人以上にのぼる。

合意に至れない問題の核心はやはり、アサド大統領が退陣をあくまでも拒否しており、暫定政府に関する話し合いに応じない点があげられている。

<悲惨きわまるシリア人たち>

シリアでは、政府軍に包囲されていた都市ホムスにおいて、人道支援のための一時的停戦が数日間延長されて、これまでに約1400人の市民が救出された。(町から出られなくなった市民は2500人とみられている)

救出されてでてくる人々の列はさながらホロコーストを連想させるような光景だ。

救出を待つ人々のうち、16才から54才までの男性数百人はいったん尋問を受けてから解放されることになっており、まだ多数が身柄を拘束されている。拷問も懸念されている。

シリア軍は樽爆弾と呼ばれる爆弾を空から落下させる。この爆弾は、樽のような容器に発火物とガソリンなどの燃焼剤と、釘や金属片が詰め込まれており、単純ながら殺傷力は非常に高い。この爆弾が使われて、先週、400百人が死亡している。

BBCによると、ある幼い子どもの家は、キッチンが爆撃されて、料理していた母親がコンロの上で即死。数日後、一家は飼い猫もつぶして食べたという。

世界がわいたシリアの化学兵器の処分だが、これまでに処分できたのが11%で、かなり遅れをとっているもよう。

<シリア人のイスラエルへのイメージ変わる!?>

この悲惨な状況の中、シリア人の間で、イスラエルへのイメージが肯定的になっているとエルサレムポストが報じている。イスラエルがシリア人負傷者を治療していており、そのうわさがひろがっているのである。

2013年にイスラエル国内で治療を受けたシリア人負傷者は700人に上る。2014年はもっと増えると予想されている。

石堂ゆみ

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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