イラン・イエメン情勢緊迫 2015.4.8 

www.bbc.com/news/world-middle-east-32204047

イランが支援するシーア派組織がイエメンのハディ大統領を追放し、主都サナアを占拠した件で、サウジアラビアなどスンニ派諸国の連合軍の空爆がはじまってから2週間になる。

空爆にもかかわらず、フーシ派は南部の大統領拠点だったアデンもほぼ制圧した。BBCによると、アデンの町の住民は、逃亡するか隠れているかのどちらかで、町は武装した兵士がいる以外はゴーストタウン化している。

WHOの報告では、これまでの死者は540人。うち少なくとも74人は子供。負傷者は1700人にのぼり、病院では今も多数が死亡している。赤十字が医療物資などを空輸しようとしているが、あまりにも危険であるため、今日も輸送機は発着できなかった。

トルコのエルドアン大統領は、イランのテヘランを訪問し、両国のビジネス拡大に関する協定に調印する一方で、イランがシリア、イラクに加えてイエメンにも軍事介入して中東での勢力拡大をしていることについて、正面から批判している。

エルドアン大統領は、かつてのオスマントルコ帝国を復興し、中東の覇者になるとの野望を持っているといわれる。イランにはあまり強大にはなっていてほしくないというところか。いずれにしてもイランが中東のあちこちで軍事介入し、勢力を拡大しているということを表している。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

コメントを残す

*