イスラム聖戦が人質2人の写真アップ:モサドと米CIA長官がカタールで交渉中か 2023.11.10

9日、ハマスではなく、イスラム聖戦が、イスラエル人の人質2人、ハナ・カツィールさん(77)と、ヤギル・ヤアコブさん(13)の映像をアップした。これまでと同様、ネタニヤフ首相を非難する声明を出している。いつ撮影されたかは不明であることから、IDFのハガリ報道官は、「精神的な恐怖」をもたらすと非難した。

同じ頃、イスラエル諜報機関モサドのバルネア長官と、アメリカCIAのバーンズ長官が、カタールの首都ドーハで、カタールのサーニー首相と、人質解放にむけた話し合いが行われていたことが明らかとなった。

カタールは、ハマスへの最大の支援国であり、ハマスの指導者らも多数受け入れている。同時に、中東最大のアメリカ軍基地も受け入れているという、実にややこしい国である。

カタールは、これまでの関係上、隣国イランと話ができるほか、アメリカ、イスラエルとも話し合いができる唯一の国である。そのカタールの仲介で、これまで4人(2人イスラエル人、2人アメリカ人)の人質が返されたのであった。

8日には、数日間の休戦とっ引き換えに10〜15人(アメリカ人6人含む)を釈放するといった報道もあったが、イスラエルは、人質解放なしに停戦はないと主張。先には進まなかった。

現在、ガザで人質になっているイスラエル人と外国人は240人とされているが、このうち180人はハマスが、40人はイスラム聖戦が、保持しているとイスラエルは見ている

www.timesofisrael.com/heads-of-mossad-cia-talk-hostages-in-qatar-terror-group-issues-clips-of-2-captives/

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。