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ヒズボラとの攻撃応酬続く
イスラエル北部では、安息日に入った後の28日夜も、ヒズボラが、西ガリラヤとその北部にドローン3機と、ロケット弾を25発をイスラエル北部へ発射した。
ドローンは迎撃に失敗し、着弾し、火災が発生したが、建物や人に被害はなかった。
これに対し、イスラエルは、ヒズボラのミサイルの発射地を攻撃した。
アメリカの戦艦USSワスプが地中海入り
アメリカは、イスラエルとヒズボラの全面戦争を牽制するため(もしくは、戦時下で急遽、自国民を救出するため?)、地中海に水陸両用軍艦USSワスプを地中海東部に配備した。
USSワスプは、垂直離陸も可能なF35戦闘機を積んでおり、イスラエルとヒズボラが戦闘になれば、すぐに発進して、両者の間に入ることができる。
アメリカは、USSワスプが、数ヶ月そこにとどまると言っている。
www.ynetnews.com/article/h1w1beplc
国連のイラン代表:戦争になればあらゆる抵抗勢力が立つと警告
こうした中、イランのアミール・サイード・イラヴァニ国連代表は、28日、Xを通じて、「もし、イスラエルがヒズボラへの全面戦争を開始した場合、壊滅的な戦争になる。
あらゆる可能性(イランの関与含め、あらゆる抵抗勢力(ヒズボラ、ハマス、イスラム聖戦、フーシ派など)の関与)があると示唆した。
Albeit Iran deems as psychological warfare the Zionist regime’s propaganda about intending to attack Lebanon, should it embark on full-scale military aggression, an obliterating war will ensue. All options, incl. the full involvement of all Resistance Fronts, are on the table.
— I.R.IRAN Mission to UN, NY (@Iran_UN) June 28, 2024
イランが本気であることは、4月14日にイランが、1000発近いドローンやミサイルをイスラエルに向けて発射したことで証明済といえる。
イスラエルのギャラント防衛相は、「イスラエルは全面戦争は望んでいない。外交で対処するのが最善だ。」との考えを強調している。
しかし、こちらも、いかなる状況にも対応する準備はあると言っている。
どちらも大規模戦争は望まないとしながらも、それを回避するために、引き下がる用意はないということである。
しかし、本当に戦争になれば、双方に相当な破壊と犠牲が出る他、イランとアメリカも巻き込まれることになる。イスラエルもヒズボラも、そう簡単には、動けないのではないかとは期待したいところである。
しかし、このまま膠着になるのか、突然に大戦争になるのか。今はまだ、先が見えない状況が続いている。
なお、イランでは、先にヘリコプター事故で死亡した、故ライシ大統領に変わる大統領を選ぶ選挙が行われている。
しかし、だれが大統領になっても、結局、実権は、イスラム最高指導者のハメネイ師が握っていることがわかっているからか、投票率は低いと報じられている。
石のひとりごと
北部国境付近では、今日もロケット弾のサイレンが鳴り始めている。住民約6万人は避難したままで帰ることはますますます、難しくなっている。
ヒズボラはもしかしたら、イスラエルが攻撃してくるのを待っているのではないかとの懸念も感じる。イスラエルが、敵の思惑に乗せらせないようにと祈る。