UNRWA学校空爆で国際社会から非難:ハマスとイスラム聖戦の拠点という現状 2024.7.12

People gather to search the rubble of a collapsed building in the aftermath of an Israeli strike on what the IDF says were Hamas operatives hiding in the Al-Jaouni UNRWA school in central Gaza's Nuseirat refugee camp, July 6, 2024. (Eyad Baba / AFP)

UNRWA学校が戦場に

ハマスとイスラエルの一時停戦、人質交換に関する交渉は、これまでにないほどに前進があるのかないのか。。というニュースが続いている。

そうした中、ガザ全域では、ハマスとイスラエルの戦闘が激化している様相にある。

これに伴い、イスラエル軍は、ガザの市民たちに、南部海岸近くのアル・マワシなど人道地域へ避難するように指示しており、今も移動していく市民たちの様子がみられている。

主な戦闘地域は、南部ラファや、ガザ市シャジャイヤなどである。イスラエル軍は、ハマス戦闘員を殺害しながら、できるだけハマスの地下トンネルなどインフラを破壊している。

イスラエル軍によると、再結成しているハマスとイスラム聖戦は、以前よりももっと大胆に、UNRWA本部はじめ、学校など民間施設に拠点を置くようになっている。

www.timesofisrael.com/idf-launches-new-operation-in-gaza-city-troops-raid-unrwa-compound-used-by-hamas/

これを証明するかのように、世界では、今週、イスラエルが、UNRWA学校や病院を攻撃しており、ガザ民間人26人が死亡したとのニュースが流れた。

アルジャジーラは、イスラエルがこれまでに学校4校を破壊したと主張する。

しかし、それでイスラエル軍が手を弾く様子はない。逆に、イスラエルは、UNRWAとその支援国に対し、UNRWAの職員でありながら、ハマス戦闘員やイスラム聖戦のメンバーであることが明らかなUNRWA職員(教師含む)108人の名簿とそのパスポート番号を送りつけた。直ちに解雇するよう、要求している。

ギャラント防衛相によると、ガザのUNRWA職員1万3000人のうち、少なくともその12%は、テロ組織と関係があり、このうち1468人は、ハマスかイスラム聖戦のメンバーである。

www.timesofisrael.com/israel-sent-unrwa-list-of-100-employees-it-says-are-hamas-pij-terrorists-reports/

イスラエル軍によると、シャジャイヤでは、武装勢力150人が死亡。ギャラント防衛相は、10日、ハマス戦闘員の60%が死亡し、ハマス24大隊の大部分を無力したとの見方を語っている。

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/gallant-60-of-hamas-terrorists-killed-or-injured/

石のひとりごと

イスラエルの死者数は1200人であるのに、パレスチナ人の死者数は、3万8000人(ハマス保健省データ)と、あまりの大差であるために、世界はイスラエルが、ジェノサイドをしていると非難している。

ホロコーストを通ったユダヤ人の国イスラエルが、異様なほどの被害者意識で、このような戦闘を行なっていると指摘する記事もある。筆者は、イスラエルという国はそこまで、心の弱い国ではないと思う。

本当に危険でないことに、ここまでの国民の命やコストをかけるほど、馬鹿な国ではない。

危険でないことがわかるやいなや、さっさと防衛体制を解除するのを何度も見てきた。実質を優先し、歯ぎしりしながら、何度も停戦もしてきた。

無論、絶対イスラエルに間違いがないとは思わない。しかしながら、イスラエルは小さな国であり、唯一ユダヤ人の祖国でもあり、今、これをなくす可能性がゼロではないと思うからこそ、今、ここまで戦っていると思う。

中途はんぱにやめるべきではないだろう。しかし、それで、ガザで死者は増え続けていることは否定できない。また、あまりにも長引いていることや、目標達成が見えないことから、軍や国民からも戦闘停止への要求が出続けている。

何がいったい正しいのか。今日も、全てを知っておられる全知全能の主が、イスラエルを見放さず、主がイスラエルを導く状態にあるように。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。