3月11日、赤根智子判事(67)が、ICC(国際刑事裁判所)所長に任命された。日本人としては初である。
オランダのハーグにあるICC(国際刑事裁判所)は、ICJ(国際司法裁判所)が国家を裁くのに対して、戦争犯罪などにおいて、個人への追訴を行う国際裁判所である。
ICCは、昨年、ロシアが、侵攻してウクライナ人の子供を連れ去ったため、プーチン大統領が、戦争犯罪の疑いがあるとして、プーチン大統領に逮捕状を出した。これに対し、ロシアは、ICCの裁判官たちを指名手配に仕返している。
赤根判事も、この判決に加わっていたため、ロシアから指名手配される身の上にある。
www3.nhk.or.jp/news/html/20240311/k10014387311000.html
ICCはイスラエルにも関わっている。ガザへの侵攻で、イスラエルを代表するヘルツォグ大統領が戦争犯罪で訴えられた。実際の逮捕などには至っていない。
逆に今年2月14日には、人質家族たち100人が、ハマス指導者らが戦争犯罪にあたるとして、訴えを出している。
最近では、南アフリカが、ICJ(国際司法裁判所)にイスラエルをジェノサイドで訴えたことが物議になった。ICJとICCに、直接の繋がりはないが、ICCもガザでのイスラエルのジェノサイド疑惑については調査を行っている。
今回、赤根氏は、ICJのトップとして、大変重圧な役職についたことになる。これからの活躍を祈りつつ注目したい。
以下はNHK記事:赤根氏についてさらに詳しく書いてある
www3.nhk.or.jp/news/html/20240317/k10014393891000.html
*ICC(International Criminal Court)国際刑事裁判所
オランダのハーグにあり、1998年7月に、国際刑事裁判所ローマ規定に基づき設立された。国際的に問題となる個人の犯罪を裁く裁判所である。
世界123国が締約しているが、アメリカ、ロシア、中国は締約していない他、中東ではヨルダンとパレスチナだけとなっており、イスラエルも締約していない。
日本は2007年に締約したが、最大の出資国だという。Wikipedia より
以下はICCのホームページ