シリアで旗を上げた、イスラム主義、反政府勢力HTSの指導者、アブ・モハンマド・アル・ジャラニ(42)は、12月8日(日)、ダマスカスに入り、1300年の歴史を持つ、ウマイヤ・モスクにおいて、勝利を宣言した。
2011年、ロシアとイランの支援を受けて、ねじ伏せられたアラブの春、専制主義政権打倒が、13年後に実現した形である。
アル・ジャラニは、宣言の中で、この勝利は、イスラム諸国全体の勝利だ。新しい歴史の始まりだと語った。また、シリアは、様々な野望に利用されてきたが、今、全能の神の助けにより、それらから解放され、きよめられたと宣言した。
アル・ジャラニが言っているのは、イランのことである。イランは、イスラエルを攻撃するため、シリア各地に拠点を持ち、そこからヒズボラに武器を搬送していたのである。またイランはそこから、ヨルダンや、アメリカ軍にも攻撃をしかけていたのである。
またアル・ジャラニは、宗教や宗派を超えた、新しい国へのビジョンも語った。勝利宣言の後、モスクで祈りを捧げた。
内容は非常に理性的に聞こえる。バイデン大統領は、「彼は正しいことを言っている」と言ったとのことだが、アル・ジャラニは、過激派テロリストとして、アメリカに1000万ドルの懸賞金をかけられている人物である。
また、シリアには、少なくとも4種類の反政府勢力がいる。(①HTS、②クルド人関係組織、③トルコが関係する組織、④その他の組織)これらが今後どう出てくるかもわからない。
アル・ジャラニが言っていることが、よい響きであったとしても、結局、今後どう動くのかであり、世界の国々は、それを見ているところである。
edition.cnn.com/2024/12/08/middleeast/analysis-syria-rebel-leader-speech-iran-intl-latam/index.html