<ドビールさん殺害容疑のパレスチナ人2人逮捕>
8月7日にナイフにで殺害されたとみられる遺体で発見されたユダヤ人、ドビール・ソレックさん。あと数日で19歳になる18歳の若者であった。
イスラエル軍は、大規模にテロリストを捜索し、事件から2日後の土曜10日深夜3時、ヘブロン郊外の村ベイト・カリルの自宅で就寝中だった容疑者、ナシル・アサフラ(24)と、カッシム・アサフラ(30)を逮捕した。イスラエル軍によると、ナシルはハマスのメンバーだという。
犯行に使われたとみられる車を確保した他、2人に協力したとみられるナシルの兄弟と、カッシムの妻も連行した。
ドビールさんの父親ヨアブさんは、ジャーナリスト。イスラエル軍の熱心な捜索に感謝したが、犯人が生きて逮捕されたことに失望を表明した。
ドビールさんの葬儀は、一家の自宅がある西岸地区オフィルで8日に行われたが数千人が集まり、家族と共に悲しみを共にした。
ヨアブさんは、「(ドビールさんと過ごした)19年間は、神からの贈り物だった。その日々は家族内外にとって光であり、良き時であった。皮肉でもなく、よく見せようというのでもなく、私は心からいう。神は与え、また取られる。」と語った。
ヨアブさんは、息子本人の意思だとして、臓器提供のために遺体を捧げている。
www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5566057,00.html
なお、ドビールさんの祖父であるラビ・ベニヤミン・ヘーリング(64)は、2000年10月にエバル山で、パレスチナ人が、複数のイスラエル人に向けて銃を乱射し、4人が死亡したテロ事件の犠牲者であった。テロとは決して無縁ではない家族であった。
mfa.gov.il/MFA/ForeignPolicy/Terrorism/Victims/Pages/Rabbi%20Binyamin%20Herling.aspx
<パレスチナ人ユースからソレックさんファミリーへの手紙>
アルーツ7によると、ドビール・ソレックさんは、過去2年間、パレスチナ人とイスラエル人双方の若者(18-25歳)が、2週間に一度、集まって対話するというグループに参加していた。
ソレックさんが殺害された事件を受けて、このグループに参加しているパレスチナ人が、「宗教者対話の会のパレスチナ人の友たちより」とじて、遺族のソレックファミリーに、次のような手紙を出していた。
”2年間、一つの部屋にパレスチナ人とイスラエル人が集まり、私たち自身について話し合ってきました。ある時、パレスチナ人の友達を誘いましたが、その友は、始めてこの会に参加した帰り、何者かに殺されました。
(この会の)パレスチナ人とイスラエル人は共にショックを受け、共に泣きました。
今度もまた厳しい現実を見せつけられました。ドビールさんが殺されたニュースを聞いて、ショックでした。ドビールさんはこの会に参加し、討論にも加わっていました。昨夜の友が、今日は犠牲者であるなど、信じられませんでした。
私たちは、遺族に哀悼の意を伝えます。そして、この会として、私たちの地域、宗教、アイデンティティを標的にするこうした凶悪な暴力を非難します。殺されないという権利を話し合わなければならないとはなんと悲しいことでしょうか。
私たちはこれが、双方にとって最後の悲しみとなるようにと願います。
www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/267376
<石のひとりごと>
人間は個人のレベルでは、同じ人間として向かい合うことができるのに、いったん国や民族という概念がからむと、殺しあうことになってしまうのは、いったいどういうわけであろうか。
それは私たちにはコントロールできないもので、知らない間に、憎しみにまでエスカレートして、互いに殺し合う戦争にまで発展してしまう。戦争はよくないとはだれもが知っているのに、人類は戦争から逃れることができないのである。
今、日本と韓国の政府間の関係が、徐々に悪化しており、韓国から日本への旅行が次々にキャンセルされているという。国と国との関係が、個人レベルにまで影響し始めている様子に懸念させられる。
私たちは、国の政策などが、個人の感情にまで影響を及ぼさないよう、注意しなければならない。