ティシャベアブの翌日、嘆きの壁南側で、第二神殿時代からのロビンソンアーチに近い部分の石が、一つだけ突然取り出したかのように、地上に落下した。幸いだれもいなかったので、負傷者は出なかったが、石は100キロはあるとみられ、もし1日早かったら、大事故になるところであった。
たまたま撮影されていた映像をみると、その石だけがぽろっと落ちるように落ちている。この石はヘロデ時代からの石で、考古学者によると、石が侵食により落ちたのではないかとみられている。
嘆きの壁では、2004年にも、大きな石が、ヨム・キプールの日に祈っている人々の上に落ちたことがあった。この時も軽傷者だけですんだ。その後、2009年に、トルコ時代の壁部分は補強がなされたが、その下のヘロデ時代の石はそのままである。
問題は、嘆きの壁が神殿の丘の一部であるため、イスラエルにアクセスがないということ。前回の補修もヨルダンが実施したため、どの程度の補修かは不明。今、嘆きの壁全体が危険な状態にある可能性があるという。
www.timesofisrael.com/archaeologist-says-entire-western-wall-a-danger-zone/
<嘆きの壁ラビがへりくだり呼びかけ>
石がおちた現場は、嘆きの壁、女性セクションより南の下方で、改革派が男女ともに祈ったり、女性ラビが祈ったりする祈りの場である。ティシャベアブの日は、男女の礼拝者でいっぱいになっていた。事故がもし1日早かったら、大惨事になっていたところだった。
嘆きの壁のラビ・ラビノビッツは、この出来事を覚え、それぞれ、魂に耳を傾けるよう呼びかけている。*Soul searching:へるくだりか、悔い改めか、いわば神の前に出て聞くということであろうか。
www.timesofisrael.com/western-wall-rabbi-urges-soul-searching-after-massive-stone-crashes-down/
<石のひとりごと>
科学的な説明はあると思うが、この石が落ちる様子を見ると、なんとなく、ダニエル5章の突然現れた指を思い出した。特に関連はないのだが・・・。