イスラエルで続く小規模地震 2018.7.11

ガリラヤ地方では、先週水曜に地震があったが、それ以降も小さな地震が続いている。日曜夜にも小さな地震が4回、月曜にも同様の地震が観測された。

地震の規模はいずれもマグニチュード3−4程度(東日本大震災は9)で、一部壁が落ちるなどして、避難を余儀なくされたアパートもあったが、大きな被害はない。

www.timesofisrael.com/northern-israel-struck-by-earthquake-for-third-time-in-a-day/

イスラエルではほぼ100年ごとに大きな地震が来ると言われているが、次の大地震がそろそろくる時期。前回の大きな地震は1927年で犠牲者は500人。

イスラエルの建物は多くが石でできている。特に北部の多くのアパートは一階部分が、足だけで立っており、山の斜面に立ち並んでいる地域も多い。もし将来、大きな地震になれば、それらがいっせいに転がり落ちる様子は、容易に想像されるところである。

政府は1984年以降、耐震構造を含む設計基準を設けた。さらにここ数年は、年間6000万シェケル(約2億円)の予算で、補強などの措置を行なっている。

しかし、専門家たちによると、対策はまったく追いついておらず、このままでは、次回の大地震では8万戸が倒壊し、死者は1万人を超えると警告している。

www.jpost.com/Israel-News/Estimate-80000-buildings-in-danger-of-collapsing-in-face-of-earthquake-562054

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。