1日、テルアビブ中心街で銃の乱射事件を起こし、2人を殺害した犯人は、大規模な捜索にも関わらず、まだみつかっていない。市内では、24時間態勢でパトロールが行われている。
事件翌日は、万が一に備え、テルアビブ市内の子供たちは自宅待機となったが、3日には登校を開始した。しかし、テルアビブ市によると、実際に学校へ行った子供は、市北部では50%にとどまったという。(中央部70%、南部90%)
2人の犠牲者、アロン・バカルさん(27)とシモン・ルイミさん(29)は、3日、数千人が参列する中、それぞれ、カルミエルとオファキムで埋葬された。
ルイミさんはレストランで誕生日を祝っているところで被害にあっていた。両親は、「両親が息子の誕生日に、その息子を埋葬するなどあるべきことではない。」と深い悲しみを語っている。
またこの事件と関連があるかどうかは不明だが、事件の1時間後に、遺体で発見されたタクシー運転手アミン・シャバンさんも、3日ロッドで埋葬された。シャバンさんは、銃で撃たれて死亡していた。シャバンさんには11人の子供があった。
www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4748007,00.html
<怒りの子>
テルアビブで銃を乱射した犯人は、その父親の通報により、イスラエル北部アラブ人地区ワジ・アラのアララ在住のナシャット・メルヘム(31)と発表された。写真も公開されたため、市民から多数の情報が寄せられて、捜索が続けられている。
今の所、まだテルアビブ市内にいるとは見られているが、ナシャットがパレスチナ自治区へ逃げ込むことがないよう、西岸地区への検問所にも情報が流され、警戒が続けられている。
調べによると、ナシャットは、高校生時代からコントロールできない怒りの問題を抱えていたという。人格障害として監視と治療が必要なレベルであったが、法的なシステムも治療の費用もなかったことから、そのまま社会生活を続けていた。
しかし、2007年には、大量の麻薬を売買しようとして逮捕。2008年には、イスラエル兵の武器を奪おうとして逮捕された。この時、ナシャットは、いとこがイスラエル兵に殺されたことへの復讐だと言ったという。
逮捕後も、取り調べ中に警察官の銃を奪おうとし、現場検証中にも警察官に暴力をふるったことから、最終的には刑務所に5年間収監された。
今回は父親が所持していた武器を持ち出して犯行に及んでいた。警察はナシャットの兄弟ヨダットを、犯行に協力した容疑で逮捕し、調べを続けている。事件の動機や背景はまだ不明だが、手口が他のパレスチナ人のテロと違い、ISISによるものに近いと評する記事もある。
www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4747696,00.html
<石のひとりごと>
この事件を見ていて、墓場で荒れていた男が、イエスに出会って正気にもどったという福音書の箇所を思い出した。(ルカの福音書8:26-39) どんなに危険な人でも、変わる事はできる。
被害者の家族を覚えて祈るとともに、このナシャットという人が怒りの霊から解放され、悔い改めて、出て来ることができるように。
www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4747481,00.html (ナシャット・メルハム写真あり)
<ヘブロンで銃撃テロ:エルサレムではナイフテロ:計3人負傷>
3日、ヘブロンでは、マクペラの洞窟で女性兵士がパレスチナ人に撃たれて中等度の負傷。その後、やはりヘブロン近郊で、男性兵士が足を撃たれた。犯人はまだ捜索中。
エルサレムでは、男性がナイフで襲われ、軽傷。犯人は、現場近くで逮捕された。