www.haaretz.com/video/1.674942
ロシアが、アサド大統領を、ISISや反政府勢力から保護するため、シリア領内の空港の整備、空軍の訓練を行うなど、その軍事力を急に充実させている動きがあり、アメリカが懸念を表明していることは、前回お伝えした通り。
今週、そのロシア軍に、数百人のイランの革命軍が加わったとイスラエルの防衛関係すじが伝えた。イランはこれまでからもシリア内戦には地上から介入していたのだが、ロシアに加わるのは初めてとなる。
シリアでは、ISISやアル・ヌスラなど反政府勢力の台頭で、アサド大統領が支配する地域は25%程度になっていると言われる。もはやシリアという国はないといってもよい。
イランとロシアは、地中海へのアクセスを維持するため、シリアのアサド大統領を維持する必要がある。これまでは、ヒズボラをアサド大統領の援護に派遣していたのだが、ヒズボラはすでにその半数の兵力を失っているとも言われる。
イランとロシアにはアサド大統領維持という共通の目的があるということである。
現時点では、イスラエルには直接関わりはないが、将来、ロシアとイランが共にイスラエルに攻めてくる可能性は、エゼキエル書38章からも伺えるところである。
<イランとの最終合意:アメリカ下院で反対意見棄却で履行へ>
イランと超大国5カ国との最終合意について、アメリカ議会下院では、最大野党の共和党が、合意に反対する意見をまとめた決議案を提出したが、これに対する上院100人のうちの60人賛成(イランとの合意に反対)を得られず、却下される運びとなった。
これでオバマ大統領が拒否権を発動することなく、議会もイランとの最終合意を公式に承認する見通しとなった。
日本政府は、すでに先週から、テヘランで、イランとのビジネス再開に向けて、投資協定交渉を再開したと伝えられている。これについてはイスラエルでも報じられていた。
headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150910-00000038-mai-bus_all
<ISIS関連情報>
ISISは11日、その機関誌ダビックの中で、ボスニア、マレーシア、インドネシアの日本公館を襲撃するように呼びかけた。
これを受けて岸田外務大臣は、「脅迫については聞いている。名指しされた3国に限らず、全世界の公使公館は警戒体制を強化するよう指示した。」と言っている。(CNN edition.cnn.com/2015/09/11/asia/japan-isis-threat/)
シナイ半島では、ISISが進出し、エジプト軍が死闘を繰り広げているところだが、先週、シナイ半島に駐留する多国籍監視軍(700人)が爆撃され、アメリカ軍兵士4人を含む6人が負傷した。
これを受けて、アメリカはアメリカ軍関係者75人をシナイ半島北部に追加派遣している。