火曜、ゴラン高原のイスラエル側に、シリアからの流れ弾が数発飛来し、周辺地域にサイレンが鳴った。その後も、イスラエルとの国境に爆発物が発見されるなど、北部で動きがある。
イスラエルとの国境のすぐ近くで、アルカイダ系だがISISへの忠誠を誓うグループと、アルカイダ系でISISと戦うアルヌスラ、シリア政府軍が、ゴラン高原(シリア側)の支配をめぐって三つどもえの争いをしているとみられている。
Yネット(4/30)によると、このアルカイダ系だがISISへの忠誠を誓うグループが、イスラエル側のキブツ・ジバンからわずか3キロの地点に旗を立てている写真が報じられている。
ゴラン高原には、ドルーズ族がシリア側とイスラエル側に分かれて住んでいる。もしISISがゴラン高原を支配するようになれば、イスラムからの分派であるドルーズは、ヤジーディたちのように、虐殺される可能性が高い。
イスラエルは、シリア問題には、あくまでも不干渉だが、ドルーズたちの動きも含めて、監視を強化している。
<ISISのカリフ・アル・バグダディ、重傷で司令官交代か>
www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4652793,00.html
2日のニュースによると、ISISのカリフを名乗っていたアブ・バクル・アル・バグダディが、アメリカ有志軍の空爆で脊椎を負傷して動けなくなり、副司令官のアブ・アラ・アル・アフリが、指揮をとっているという。
しかし、アル・アフリが、まだカリフとして立てられたわけではない。
スンニ派イスラムでは、アリーの血筋に関係なくカリフが選出されるのだが、ほんとうにふさわしいかどうか、最終的に決まるのは容易いことではない。まずは、アル・バグダディが正式に死亡したと認められなければならない。
エルサレムポストによると、イランなどアラブ系メディアが、バグダディはゴラン高原に搬送され、イスラエル人医師によって死亡が確認されたと伝えたという。しかし、これについては政治的な背景がありそうでもあり、信憑性はうすそうである。