ハマスは4日夜、エジプトの休戦案を受け入れ、5日朝8時(日本時間午後2時)から72時間の休戦を開始すると発表した。イスラエルもこの休戦を受け入れると伝えている。
しかし、ハマスはこれまでにエジプト停戦案、アメリカと国連の提案する72時間休戦案と次々に拒否している。今回も本当に休戦を守るのかどうかはまだまだ未知数。
もし休戦が、本当に実行された場合、カイロで、両者が今後の停戦案を話し合うことになる。パレスチナ側は、すでに代表団をカイロに派遣している。今回はイスラエルも代表団を派遣する予定。
<まだまだ戦闘が続く可能性もあり>
イスラエルは、一部の部隊を残して大部分撤退したが、これは戦争を終了すると言っているのではない。ネタニヤフ首相は、必要がある限り、攻撃を続けると言っている。部隊はまだガザ周辺にいる。
イスラエルは昨日、一方的に宣言した7時間の人道的休戦が終了すると同時に、ハマスの武装組織を攻撃。8才の女の子が犠牲となった他、負傷者も多数出て、国際社会からはイスラエルへの非難が高まっている。
国連はアラブ諸国の要請で6日、ガザ情勢について国連総会(193カ国)での決議をとる予定。国連総会の決議に実行力はないが、イスラエル非難が採択されるのは必至。
<ケレン・ショムロンから支援物資搬入中> http://www.cogat.idf.il/Sip_Storage/FILES/8/4538.pdf
金曜に周辺で銃撃戦があり、いったん閉鎖していたケレン・ショムロン検問所は、落ち着くと同時にガザ地区への人道支援物資の搬入を再開している。3日だけで、トラック185台分の食料や輸血用血液を含む医療物資が搬入されている。
4日には、自ら7時間の人道休戦を宣言し、ハマスはミサイルを撃ち込んでくる中、支援物資の搬入を実施した。
<双方の被害状況> http://www.bbc.com/news/world-middle-east-28586190
BBCが現状での人的被害状況を地図にまとめている。パレスチナ人の死者は1800人以上。48万5000人が自宅から避難中。イスラエルの戦死者は64人。市民の犠牲者3人。(タイ人一人を含む)
地図上ピンクの部分は、ガザ内部へ3キロの緩衝地帯。とはいえ、イスラエル軍が駐留しているわけではなく、イスラエルはこの部分の住民に避難するよう警告し、とくにこの部分の武装勢力を破壊している。
停戦になっても、イスラエルは治安のため、ガザ地区との間に、ガザ領内に踏み込まない形での緩衝地帯をもうけると思われる。