エジプトの停戦案提案を受けて、イスラエルは今朝7時から閣議を開いていたが、9時少し前に、「停戦案を受け入れる」発表した。
無論、全会一致ではない。右派のリーバーマン外相、ユダヤの家党のベネット経財相は、「今停戦することは敗北を意味する。」と反対した。しかし、ネタニヤフ首相はじめ、その他閣僚、ヤアロン国防相、ラピード財務相、リブニ法務相らは、停戦案に賛成票を投じた。
イスラエル軍スポークスマンのラーナー少佐は、「政府の決断により、現在ガザへの攻撃を保留にしている。しかし、いかなる状況にも対応できるよう、臨戦態勢を整えている。もしハマスが攻撃を続けるなら、イスラエルは反撃する。」と語った。
一方ハマスは、エジプト案が浮上してきたころから「そんな停戦案は聞いていない。」「エジプト案の条件を受け入れるということは、降伏と同じだ。」と反発し、停戦を拒否する発言を行った。
実際、停戦は発動とされる9時から1時間ほどたった10時ごろ、エシュコル地方でロケット弾2発が着弾した。今のところ、イスラエル軍には、まだ動きはない。
<エジプトの停戦案:どんな条件か>
停戦案の目標は、2012年の紛争後の合意の時点、つまり、今回の紛争が始まる前の状況に戻す事である。
イスラエルの責任は、ガザへの攻撃をやめること。ハマスの責任は、ガザ地区内部のすべての組織を統括し、イスラエルへのあらゆる攻撃、トンネルの放棄などである。
確かにこれではハマスにとっては降伏そのものということになるのだろう。ハマスの態度から、イスラエル国内では、9時以降に、逆にハマスの攻撃があるかもしれないとして、警戒している。
<夏休み中の子供たち>
イスラエルでは、今夏休み真っ最中である。本来なら子供たちは夏キャンプである。*キャンプと言っても泊まりがけの数日間ではなく、日帰りのデイケア式の子供キャンプである。
しかし、サイレンが多発する地域では、キャンプで子供の責任を負いきれないため、自宅待機になっているところが多い。働く親たちにとっては大きな課題となっている。
アシュケロンでは、子供たちがいるからといって休めない病院職員のために、防護室になっている大きなホテルの地下をでデイケアセンターとして解放し、子供たちを預かっている。
また、昨日は国会とペレス大統領が、南部の子供たちを招くいて、緊張を和らげる措置がとられている。