ガザからのロケット弾は収まる気配がない。イスラエル軍は昨夜に続いて本日午後にもガザ地区への空爆を行った。これにより、ハマスの戦闘員8人が死亡した。
7日、夕刻、再びベエルシェバに、ロケット弾が着弾。駐車中の車両に被害を及ぼした。これを受けてネタニヤフ首相は、緊急閣議に入るとともに、予備役兵1500人が招集された。
ガザから40キロ圏内(ベエルシェバ、アシュケロン、アシュドドを含む)は警戒するよう指示されていたが、7日午後8時ごろ、これらの地域に向けて、1時間に80発ものロケット弾の雨となった。迎撃ミサイルが撃墜したのは12発に及ぶ。
これにより、アシュドドで市民一人がロケット弾から飛び出す金属片にあたって負傷した。
この後、ハマスが犯行声明を出した。これまでハマスは、イスラエルへの攻撃があっても、犯行声明は出さず、他の組織によるものという態度を取り続けていた。
このため、ハマスもイスラエルと同様、全面対決を避けたいと考えているとみられていた。しかし、今回、ハマスが犯行声明を出したことで、イスラエルとの対決へと方針を変えたものと推測されている。
ガザ周辺地域の住民は、シェルターから出ないよう、また半径40キロ(ベエルシェバ含む)では、明日の子供夏キャンプは中止。500人以上が集まる集会は中止するよう指示が出された。
ガザ周辺には戦車隊と地上軍が、侵攻に備えて待機しており、事態は急速にエスカレートの様相を見せている。
アメリカは「市民をねらった攻撃を非難し、イスラエルの自衛の権利を認める。」としながらも、基本的に大規模な紛争には自粛するようにとの立場をとっている。
<ネタニヤフ首相とリーバーマン外相が決裂>
今回のガザへの対応をめぐって、思い切った軍事介入に消極的なネタニヤフ首相と、右派で、イスラエル我が家党党首のリーバーマン外相の意見がぶつかっていることはお伝えした通り。
7日午後、リーバーマン外相は、リクード(ネタニヤフ首相)とイスラエル我が家の統一政党を終了すると発表した。ただし、連立政権にはとどまるため、解散総選挙にはならない。