ネルソン・マンデラに学べ:ケリー国務長官 2013.12.7

イスラエルとパレスチナの和平交渉は、交渉期限9ヶ月の半分以上が過ぎた。しかし、交渉が始まって以来、パレスチナ人のテロでイスラエル人4人が死亡、イスラエル軍との衝突で、パレスチナ人16人が死亡し、両者の関係は逆に悪化している。

これまでのところ、和平交渉は、成果どころか、決裂に近いほどに危機的状態だといわれている。そんな中、今週、ケリー国務長官がまた来て、ネタニヤフ首相とアッバス議長と会談していった。

帰国直前の記者会見で、ケリー氏は「以前より成果に近づいている。」と言ったが、内容はあきらかではない。Yネットによると、今後ケリー氏自身がもっと深く関わる形で、交渉期間9ヶ月を延長する可能性があるという。

ケリー国務長官は、6日、イスラエル滞在中に南アフリカのネルソン・マンデラ氏が死去したことを受けて、「2国家2民族の解決を目指すなら、(敵を赦し受け入れて国を統一した)ネルソン・マンデラをみならわなければならない。」と語った。

<イスラエルとアメリカの友好関係は不動>

ケリー国務長官の今回のイスラエル訪問の目的は、イランとの暫定合意をめぐるアメリカとイスラエルの不一致へのフォローでもあった。

アメリカがイランとの対話を推進するのに対し、イスラエルはそれを”歴史的なミス”と酷評している。

ケリー国務長官は、意見に食い違いはあっても、アメリカとイスラエルの友好関係に変わりはないとのアピールをしていった。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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