8日、シリアのアサド大統領は、メディアのインタビューに答えて、化学兵器の使用を否定。もしアメリカがシリアを攻撃した場合、シリアの同盟国(イラン、ロシア)が、報復行動に出るだろうと語った。
アメリカのシリア攻撃の可能性が高まる中、8日、イスラエル軍は、テルアビブに続いて、エルサレム郊外にも迎撃ミサイル、アイアン・ドームを配置した。
ただし、イスラエル軍は、これはルーチンの作業だと言っている。先週、テルアビブ郊外に配置された迎撃ミサイルは、今は移動して配置されていない状態だという。イスラエル軍は現時点では、イスラエルを巻き込むシリアからの報復の可能性はまだ低いとみていると伝えられている。
ヤアロン国防相は、ホリデーシーズンを迎えているイスラエル市民に対し、「イスラエルは万全を整えているので心配ない。海外旅行なども予定を変更せず、通常の生活を続けるように。」と語った。
<クリスチャンのカンファレンス目白押し>
エルサレムでは、気候もよく、実に平和に秋の例祭シーズンを迎えている。現在、エルサレムでは祈りの家のトム・ヘス師のカンファレンスが行われており、海外からの参加者約1300人が訪れている。
来週からは、国際クリスチャンエンバシー恒例の「仮庵の祭カンファレンス」が予定されている。5000人規模の参加者が来て、今年も諸国民のパレードを行うことになっている。
<沈黙のイスラエル>
今のところ、イスラエルは、アメリカのシリア攻撃について、いっさいコメントを出さず、神経質なまでに不干渉の立場を明確にしている。
もしイスラエルが、アメリカのシリア攻撃に少しでも関与した場合、シリア対アメリカの図式が、対イスラエルの図式となり、アサド大統領の回りに反イスラエル勢力が加勢して、事態はなお複雑になるからである。
しかし、イスラエルとしてはアメリカにシリア攻撃を実行、成功してもらわないと困るというのが本音。もし今アメリカが軍事行動に出なかった場合、アメリカの権威が失墜し、イランの核開発やテロ組織の拡大を抑止する力がなくなるからである。