オバマ大統領は、エジプトの暫定政府に対して、暴力での鎮圧はいけないとして、エジプトに対する13億ドル規模の軍事支援をさしとめると発表した。
しかし、今、暫定政権が対峙しているのは、アメリカもその勢力台頭を抑えたいイスラム主義勢力のムスリム同胞団である。今、エジプトの暫定政権への対処をあやまれば、シリアと同様になっていく可能性も否定できないのである。
実際、14日の衝突では、ムスリム同胞団側からも実弾で攻撃している様子が報じられている。湾岸アラブ諸国は、エジプト軍の行動を、「力を制御しながらよくやっている。」と逆に評価するコメントを出している。
アメリカが暫定政権を支援すべきだといっているわけではないが、早急に彼らを見捨てる行動は危険でもある。
混乱する中東に関して、アメリカはどちらにも立たないとする立場をとるとの立場を表明している。そのため、一貫性のないメッセージになったり、またタイミングを逃して、結局何もできていないではないかとの批判が出始めている。
実際、ケリー国務長官が、イスラエル、パレスチナ、シリア、エジプトとあちこちと非常に忙しく動いている間、オバマ大統領はなんと休暇中だった。