昨日、エルサレムで行われたイスラエルとパレスチナの和平交渉。メディアは完全に遮断とは聞いていたが、本当にいつどこでやっていたのか、大手のメディア関係者にもわからない周到ぶりだった。
今回、ここまでメディアを遮断する理由は、代表たちが交渉しながら、終了後の記者会見を気にして集中できなくなるのを防ぐのが目的だという。
イスラエルのテレビによると、昨日の交渉は夜7時前にはじまり、約5時間かかって深夜に終了している。今後のスケジュールとともに、まずは、治安問題と国境線が話し合われたもよう。
この二点さえ落ち着けば、入植地での建設はもはや問題ではなくなる、というのがケリー国務長官の考えである。なお、国境線だが、今回の”パレスチナ国家”の概念に、ガザ地区は含まれていない。西岸地区のみである。
次回の交渉は来週、”おそらく”エリコになるとのこと。今後9ヶ月、同じ顔ぶれ、しかも密室での交渉になるので(アメリカは同席)、回を重ねるごとに互いの信頼関係が少しでも生まれ、これまでにない妙案でなんらかのブレークスルーが出てくることを期待したい。
<パレスチナ人の本音?>
パレスチナ自治区カランディアに住む写真家のNさん。和平交渉についてけっこうはっきりと以下のように話してくれた。
アッバス議長はパレスチナ市民のためになることを全くやっていない。パレスチナの国ができても指導者がこれではよい国になるとはとうてい考えられない。だから和平交渉には期待していない。
僕はイスラエルが西岸地区も全部、管理したらいいと思う(つまり1国家解決)。イスラエルは”強い”がパレスチナは強くないから。
イスラエルがもし国民全部(ユダヤ人もパレスチナ人も)を平等に扱ってくれるなら、イスラエルが支配しても全然かまわない。パレスチナ人の多くはそう考えている。
実はこの考えこそがネタニヤフ首相の恐れるところである。もし一国家でパレスチナ人もイスラエル市民になれば、人口の半分近くがパレスチナ人ということになる。イスラエルは、もはやユダヤ人の国ではなくなる。
従って、痛みを負ってでも、二国家解決をなんとしても実現させなければならないというのがイスラエルの本音である。