14日の大統領選挙を前に、イランのイスファハンで、数千人の群衆による反政府デモが発生した。
2日、反体制派の宗教指導者のターヘリ師(87)が死亡し、群衆がその葬儀に参加。反政府デモに及んだものである。デモ隊は、現イスラム最高指導者ハメネイ師にへの反抗をスローガンにしており、「独裁者に死を」とまで叫んでいる。
イラン関係の専門家は、イランが変わるとすれば、民衆が立ち上がり、ハメネイ師をひっくりかえした場合だろうと語っていた。しかし、今回のデモは、首都テヘランではなく、イスファハンでおこっており、どこまで影響を残すのかは現時点ではまだ不明である。
なお、イランでは、2009年にマフマディネジャド大統領が再選したときに、選挙の不正だとして、テヘランで群衆のデモが起こったことがある。しかし、まもなく政府に鎮圧された。
<アメリカの新しい制裁措置>
オバマ大統領は、4日、イランの通貨リアルでの取引を禁止する条項に署名した。これは事実上、イランを世界貿易から閉め出すのも同じことである。実効された場合、イランには大きな打撃となる。
アメリカは、イランとの戦争ではなく、イラン人自身の革命で、現体制が変わることを願っていると思われる。