オバマ大統領は、22日イスラエルからヨルダンへ移動し、アブダラ国王との会談。オバマ大統領は、すでに45万人のシリア難民を抱え、さらに国境を開放したままにして難民を受け入れているヨルダンに対し、2億ドル(約19億円)の支援を行うと約束した。
オバマ大統領は翌23日、ペトラを観光した後、アメリカへ帰国した。オバマ大統領就任直後の中東歴訪の最大の成果はイスラエルとトルコの和解だったが、今後、現実がどう動くかどうかはこれからが勝負である。
<中東に残って動くケリー米国務長官>
オバマ大統領の中東歴訪全行程に、目立たず付き添っていたのがケリー国務長官だった。ケリー国務長官は、オバマ氏が花火をあげて去って後、中東に残って、実際のビジネスにとりかかっている。
1,直接交渉再開にむけて
まだ公式発表ではないが、アメリカは、近々ヨルダンのアンマンで、イスラエル、パレスチナに、ヨルダンとアメリカが加わる4カ国で中東和平会談を開催する方向で動いているという情報がある。
ケリー国務長官は23日、アッバス議長と会談。アッバス議長は、イスラエルが西岸地区での建設を停止することを直接交渉の前条件を変えなかった。(2010年、ネタニヤフ首相が建設を10ヶ月停止したが、直接交渉は実現しなかったのだが・・。)
ケリー氏はその後、ネタニヤフ首相と会談。刑務所にいるパレスチナ人テロリストを解放し、入植地の建設をひそかに停止するよう伝えたという。この会談には、パレスチナとの交渉担当のツィッピー・リブニ氏も加わっていた。
2.シリア問題解決にむけて
BBCによると、ケリー国務長官は、24日、ひそかにイラクを訪問しているもよう。イラクに対し、イラク上空をイランの航空機が通過してシリアに物資を運ばせないように要請した。イランは人道支援物資だと言うが、実際は兵器だとみられる。