昨日発生したシナイ半島でエジプト警官16人を殺害し、APC(軍用車両)を2台を強奪してイスラエルに入ろうとしたテロ事件。犯行グループは500キロもの爆発物を持ってイスラエル領内2キロの地点まですすんでいたことがわかった。
車両は、空軍によって爆破されたため、市民に対する大きなテロは未然に防がれたことになる。作戦はわずか15分で終了しており、イスラエル軍のガンツ参謀総長は、現場にいた兵士らの的確な対処を高く評価した。
しかし、今回の事件でシナイ半島がいかに無法地帯になったのか、より明確となり、イスラエル軍は続けて警戒する。
<エジプトムルシ大統領の対処>
エジプトの警官16名が死亡した今回の事件は、エジプトのムルシ新大統領にとっては大きなテストとなる。ムルシ大統領は犯行グループを激しく非難。エジプト警備隊が殺害されたガザとの国境ラファを包囲して、付近にいるジハードのメンバーの逮捕を試みている。
<だれがなんの目的で???>
今回のテロ未遂事件は、だれの犯行か、何の目的かがよくわかっていない。ムスリム同胞団は、エジプトとガザ地区の関係を悪化させようとするイスラエルの陰謀だとイスラエルを非難した。無論、イスラエルはこれを否定。
今回のテロは国際ジハード(聖戦)の犯行と考えられており、イランやヒズボラ関係ではないとみられている。ではだれの犯行かということになるが、イスラエルのバラク国防相は、シナイ半島が本当に無法地帯になってきていること、エジプトのムルシ大統領がシナイ半島の現実に目を向けるきかっけになってほしいとのコメントを出している。