トランプ大統領イランにホルムズ海峡開放期限警告を急展開:アメリカとイランが交渉中?イランは否定 2026.3.24

US President Donald Trump speaks with the media before boarding Air Force One, March 23, 2026, at Palm Beach International Airport in West Palm Beach, Florida. (AP Photo/Mark Schiefelbein)

トランプ大統領は、3月21日(土)早朝、イランの核施設ナタンツへバンカーバスターによる攻撃を行った。その同じ日の23:44(日本時間22日8:44)、イランに対し、48時間以内に、ホルムズ海峡を開放するよう要求し、もしそうしないなら、イランの主要な発電所への攻撃を行うと強い警告を出した。

これに対し、イランは、もし発電所が攻撃されたら、ホルムズ海峡は完全に封鎖すると強く反発した。イランは、イランに敵対していない国(インド、中国など)の通過は認めているので、現時点では完全封鎖ではないということである。

ところが、23日(月)早朝、期限48時間が切れる12時間ほど前になって、トランプ大統領が、イランとの“完全かつ総括的な解決”について、イランとの交渉が行われているとして、期限を5日間延期すると発表した。

この5時間後、今度は、ネタニヤフ首相がビデオ声明を発表。「トランプ大統領は、これまでにイスラエルとアメリカが達成した大規模な成果により、交渉で、戦争の目標を達成する可能性があると信じている。

それは、イスラエルの目標も保護される形の合意である」と、交渉が進んでいることを認めるようなことを語った。

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/pm-says-trump-updated-him-on-new-opportunity-for-iran-deal-that-protects-our-interests/

しかし、イランはこれを否定している。トランプ大統領は、イランのホルムズ海峡完全封鎖に怖気付いたのだと語った。これについて、記者団に聞かれると、トランプ大統領は、「通信の混乱か何かで、交渉のことを知らない政府関係者がいるようだ」と語った。

トランプ大統領によると、会談は、22日に行われ、23日にも行われた。アメリカ代表は、ウィトコフ特使とクシュナー特使。

Tehran on February 1, 2026. (Icana News Agency/AFP)

イラン側は、モジタバ・ハメネイ師ではなく、イラン国会議長のモハンマド・バガー・カリハブ氏という人物だとイスラエル当局が伝えていた。

また、パキスタンが仲介に名乗りをあげていて、今週中にもウィトコフ氏が、パキスタンのイスラマバードで、イラン側と交渉に臨むとの報道もある。

しかし、カリバフ氏は、SNSで、これを強く否定。アメリカとの交渉は進んでいないと断言した。また、これは、金融市場と石油市場を操作するためのフェイクニュースだとも表明した。

www.timesofisrael.com/trump-deal-with-iran-to-end-war-close-israel-will-be-happy-strikes-on-energy-sites-postponed/

なお、カリハブ氏は、アメリカに暗殺された、IRGCの参謀総長カッサム・スレイマニの友人で、共に反政府デモのとりしまりに当たっていた人物である。それが果たしてアメリカとの交渉に出てくるものだろうか。

交渉は進んでいるのか、いないのか。いずれにしても、もし5日後までに進展がなければ、アメリカは本当に決定的な大規模攻撃に出る可能性はまだ残っている。

石のひとりごと

トランプ大統領のこの方向転換は、国内外からの停戦への圧力や、世界へのエネルギー供給への深刻な問題から、戦争の出口を模索しているとの見方がある。

しかし、本格攻撃の準備の時間稼ぎをしているとの見方もある。トランプ大統領が何を考えているのか、専門家も読み切れていないようである。

ネタニヤフ首相は、トランプ大統領の動きを受け入れる様子にあるが、イスラエル軍は、来週4月1日に始まる過越までに、イラン政権とIRGCがもはや、イスラエルにとって脅威にならないようにすると言っていた。中途半端な停戦には応じないのではないだろうか。

まだまだ先は見えないが、主の目が何を見ておられるかを聞きながら、祈りをすすめていただければと思う。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。