ネタニヤフ首相の国民・イラン人・レバノンへのメッセージ:状況解説と今後について 2026.3.8

イランとの戦争が1週間を過ぎたが、まだ終る様子はなく、ホルムズ海峡の閉鎖などで、世界中の経済や物流に影響が出ている。

世界では、攻撃をしているイスラエルとアメリカに対し、国際法違反であり、特にアメリカは、なぜこの戦争をしているのか、その大義が見えないとの非難も出ている。

1)なぜこの戦争が必要だったのか

しかし、イランは、今の政権になって以来、47年間、「イスラエルに死を」「アメリカに死を」と叫びながら、最新弾道ミサイルやドローンを開発、増産し、核兵器の開発も進めており、爆弾9―10個保有の一歩寸前になっていた。

また、イランはまるでタコの頭のように、その足であるハマス、ヒスボラ、フーシ派、前シリア政権などを使って、イスラエルを攻撃し続けてきた。イスラエルにとって、タコの頭であるイランを撃退することは、まさに存続に関わる問題である。

しかし、この問題は、イスラエルだけの問題ではない。この政権は、強硬イスラム政権であり、最終的には世界をイスラムにするという宗教的な教えを持つ政権である。

それをいつどこまでやろうとするのかは不明だが、そのイデオロギーは確かに持っている。

そのイランが近年、イスラエルだけでなく、アメリカやヨーロッパにまで届くミサイルを持つようになっていた。ミサイルの弾頭に核兵器を装着して、世界を脅かす可能性も出ていたのである。これは、イスラエルや欧米だけでなく、全世界にも関係する問題である。ネタニヤフ首相は、トランプ大統領は、この危機感を共有していると語っている。

3月8日(日)、ネタニヤフ首相は、国民にむけて声明を発表した。ネタニヤフ首相は、上記のような状況から、「ライオンの雄叫び」と名付けたこの戦争はイスラエルの生存をかけた戦いだと訴えた。

2)近年続いていた戦争から今の戦争で得たもの

ネタニヤフ首相は、戦っている兵士たち、心を一つにしている国民に深い感謝を述べ、その勇気によって、ここ数年間に、イスラエルは多くのことを成し遂げ、今の戦争を通して、中東が大きく変化していくことになったと語った。

①ガザでは、シンワルとその殺害者たちを殺害、人質を全員取り戻した。③シリアでは、イランに依存しイランに協力していたアサド政権が消滅した。③レバノンで、ナスララとそのテロリストたちを殺害し、ヒズビラが今弱体化している。

この経過の中で、イスラエルは、ガザ、レバノンに強力な緩衝地帯を確保した。シリアとの間では、地域を見渡すヘルモン山の上に基地を持つようになった。ユダヤ・サマリア地区のテロリストの一掃を進めている。

そして、今、④傀儡の頭であるイランのハメネイ師を打倒し、イランの核兵器や弾道ミサイルを大きく無力化している。ネタニヤフ首相は、今、我々は中東の様相を変えつつあると語った。また、アメリカ、ヨーロッパ、世界全体に及ぶかも知れなかった核兵器の脅威に対処する形になっていると語った。

3)今後とイラン人へのメッセージ

ネタニヤフ首相は、イラン国民に対し、今後、イランの体制変革を可能にするための多くのサプライズ計画があると述べた。イランを今の強硬な政権から解放し、平和に共存することを目指していると語った。

しかし、その後の強行的な政府からの解放は、イラン国民である皆さんにかかっていると語り、それが実現したら、前のようにお互い友好国になる日も遠くないと信じると語った。

3)レバノンへのメッセージ

レバノンで激しいヒズボラへの攻撃を行っていることについて、ネタニヤフ首相は、「ヒズボラがいる限り、レバノンに壊滅的な影響を与えるだろう。イランと同様、今レバノンの皆さんが、ヒズボラからレバノンを解放させる時が来た」と述べた。

 

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。