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アメリカとイランの3回目交渉終了:来週4回目ウィーンで開催へ
これが最後のチャンスではとも言われていた、2月26日(木)、スイスのジュネーブで行われたイランとアメリカの3回目の交渉が終わった。
交渉は、午前に約3時間、休憩をはさんで、午後にも行われた。今回の交渉には、IAEA(国際原子力機関)のグロッシ事務局長が参加しており、仲介したオマーンの外相は、両国は、長年の核問題を解決し、アメリカの攻撃を回避することを目標とした交渉を行い、大きな進展があったと報告した。
今後両国は、3月2日(月)、ウィーンで技術レベルの交渉を行い、来週中には、4回目の交渉を行うとのこと。決裂ではないので、アメリカの攻撃がすぐに始まることは、回避できた形である。
何が話し合われたのかの詳細は、明確でないが、イランは、相変わらず、核問題のみの交渉に応じており、弾道ミサイル製造制限に関する交渉には応じていないもようである。
ルビオ国務長官は、これは大きな問題であり、最終的には対処しなければならない問題だと語っている。オマーンの報告とは食い違い、溝はまだ深いようである。
交渉が続けられている間も米軍は周辺への軍備派遣を続けており、もし戦争になった場合は、想像を超える事態になりうる。
アメリカが介入することで、中東での長期間の泥沼の戦争になるのではないかとの懸念も出ている。これについて、バンス副大統領は、アメリカが終わりに見えない中東戦争に巻き込まれることはないと断言した。
アメリカが中東に、これほどの武力を積み上げているのは、まずは、イランが白旗を挙げて、外交的な解決になること。もし戦争になった場合は、一気に短期間で終わらせるという狙いであるということである。
www.timesofisrael.com/us-iran-said-to-agree-to-further-talks-next-week-as-mediator-claims-progress/
トランプ大統領が決断しにくい理由?:イラン攻撃決断に懐疑的なアメリカ世論
トランプ大統領が、イラン攻撃になかなか踏み込めない背景には、そのことによる膨大な世界経済・平和への影響が、懸念されることがまず考えられる。そう簡単に決断できることではない。
また国内世論が、必ずしもトランプ大統領と同じところに立って、イラン攻撃を支持しているわけでもないことも、決断がしにくい理由かもしれない。
AP通信などが行った、アメリカ国内の世論調査では、イランの核兵器保有をアメリカへの危険になると懸念してはいるが、イラン攻撃に踏み切る決断において、トランプ大統領を信頼すると答えた人は、10人中、3人程度だった。特に若い世代は、危機意識が薄いのか。イランを脅威とはみていないという傾向にあった。
トランプ大統領の共和党内部でも、意見は一致していない。イラン問題において、トランプ大統領の決断を信頼すると答えた人は約6割だった。45歳以上の中高年の3分の2は信頼すると答えたが、45歳以下の若い世代のでは、約半分であった。
トランプ大統領は、今にもイランを攻撃するという脅迫に近い発言をひと月以上繰り返しながら、世界を翻弄しているが、結局のところ、イランへの攻撃はしないで今に至っている。
3回目の交渉の際は、いよいよアメリカがイランを攻撃する前の最後のチャンスだとまで言われていたが、今回、地域への乗り入れを停止した民間航空会社は、一つもなかった。おそらくそういうことにはならないという読みになっていた可能性もあったかもしれない。
イスラエルが先に攻撃してアメリカがそれに続く方がよいと大統領顧問たち
こうした状況の中、アメリカの政治系メディアのPoliticoは、トランプ大統領顧問たちが、イランへの攻撃は、イスラエルが先に単独で始めて、それをアメリカが支援する形がよいと考えていると報じた。
その方が、アメリカが軍事行動に出る理由が増えるというのである。確かに、イランはイスラエルを攻撃すると常に明言しているので、イスラエルには攻撃する理由があり、それをアメリカが支援する方が、攻撃の理由としては、理解しやすいといえる。
また、その方が、イランの反撃はイスラエルに集中することになり、中東にいるアメリカ市民の犠牲を抑えられる可能性も考えられるわけである。
石のひとりごと
イスラエルは、自己防衛を他国に頼るべきでないことはよくわかっている。アメリカの立場も理解しているだろう。
しかし、イラン攻撃について、イスラエルは単独では、十分な攻撃ができないこともよくわかっていると思う。
これからどうするのか。アメリカと緊密に連絡をとりながら、水面下で、また想像を超えるような準備をしているのではないかと思う。
