冬の暴風雨再び:東エルサレムでパレスチナ人1人死亡・ガザで4人死亡 2026.1.14

A car was flooded in Abu Ghosh, a man and a woman were rescued.Fire and rescue services Spokesperson

イスラエルでは、1月12日(月)から13日(火)にかけての夜中、再び激しい暴風雨が到来。各地で被害が発生し、死傷者が出ている。ガザでも同じ暴風雨で、これまでに4人が死亡した。暴風雨は、15日(木)まで続く見通しである。

これまでに観測されている暴風は、海岸エリアでは、風速100km/hで、山間部のエルサレムでも65km/hを記録。雨は、テルアビブで22mm、エルサレムで41mm、ハイファでは27mmだった。

最大は、北部ゴラン高原のマジダル・シャムスで60mmを記録。洪水が警戒され、警察は、エンゲディや視界リゾートに続く90号線を閉鎖した。

気温は、テルアビブで12-18度、エルサレムで4-9度、ハイファでは、10-15度。最北端ヘルモン山では、15センチの積雪が観測された。

イスラエル各地被害・死者1人:エルサレムでは路面電車で事故

この暴風雨の中、東エルサレム、シュアファット難民キャンプが洪水となった。パレスチナ人の女性の家は洪水に見舞われ、女性は、何か物体に当たって倒れていた。ハダッサ病院に救急搬送されたが、死亡が確認された。

エルサレム北部西岸地区の川では、10代の若者2人が洪水に押し流された。1人は脱出したが、1人は不明。アブゴーシュでは、男女2人が、水没しかかっている車から救出された。

以下はエルサレムのトンネル内の様子

(photo credit: COURTESY UNITED HATZALAH)

エルサレム市内では、13日(火)、この悪天候の中、東エルサレムを走っていた路面電車に、50代男性が撥ねられ、病院に搬送されたが、重傷である。

路面電車を運転していたのは、まだ研修中の運転手だった。この他車の衝突事故も発生していた。

www.jpost.com/israel-news/article-883268

リション・レチオンでワイナリーが崩壊。車両8台が被害を受けた。市長は負傷者がなかったのは奇跡だったと言っている。

ナハリヤでもレストランが一部崩壊したが、負傷者はなし。しかし、各地で、倒木で軽傷を負った人が数人、飛んできた物体に当たって軽傷を負った人もいた。

www.timesofisrael.com/jerusalem-woman-dies-as-winter-storm-lashes-israel-with-wind-and-rain/

ガザで一家3人を含む4人死亡

テントなど脆弱な家屋が並ぶガザ(避難民200万人)の状況は、さらに悲惨である。強風でテントが倒壊した。しかし、ガザには避難シェルターはない。ハマスによると、この2日間で、7000のテントがダメージを受けた。

ガザ北部のデイル・アル・バラでは、少なくとも4人(6人との報告も)が死亡した。このうち3人は同じ家族で、モハンマド・ハムーダさん(72)と、その嫁と孫娘(15)である。この家族のテントに、大きな壁が倒壊したことで、3人は死亡していた。

家族は、「世界は我々がいろんなことで死ぬのを見ている。爆撃は一時的に止められたかもしれないが、ガザではその他のことでも人々が死ぬのだ」と言っている。

www.timesofisrael.com/howling-winds-send-walls-crashing-down-on-gaza-tent-camps-killing-four/

以下は3週間前の暴風雨の際の映像。今回はこの後にまたということである。

石のひとりごと

ガザでは、こんな状態がもう2年以上である。人々は、もう耐えられないだろう。人間の愚かさが招いた人災の骨頂だと思う。

ガザの全員がハマスを支持していたわけではないとは思うが、他者を憎んで暴力を振るうことには、なんの益もないばかりか、結局、自分自身に大変な被害を招くという原則を思わされる。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。