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茂木外相イスラエルとパレスチナ自治区訪問
先週、5〜8日に小野寺安全保障会長ら15人の議員が、イスラエルを訪問してわずか数日後の1月11日(日)、茂木敏充外相が、イスラエルを訪問した。日本の外相がイスラエルを訪問するのは、2023年11月から2年ぶりである。

外務省によると、茂木外相は、ハマスの襲撃を受けた音楽フェスの現場であるレイムを訪問。追悼を表明した。
またイスラエル大使館によると、イスラエルのサル外相は、茂木外相に対し、就任後最初の訪問国がイスラエルであったことに感謝を表明。同じ民主国家として、さらなる協力を呼びかけた。
なお、日経新聞によると、今回の訪問の目的は、アメリカがガザ地区の第二段階への移行を進めようとする中、東アジア諸国と共に、日本として、それにどう貢献するかを模索するためとのことである。計画は3本柱。①人道支援、②復興支援、③能力強化と財政支援となっている。
1)東アジア諸国とともにガザと西岸地区への支援活動
日本は2013年に、パレスチナの開発支援のために、日本が主導して、東アジア協力促進会合(CEAPAD)を立ち上げていた。この枠組みとの連携で、ガザへの支援に貢献する計画とのことである。
日経新聞によると、日本は、カンボジアと協力して瓦礫の撤去。また、シンガポールと組んで、ヨルダンで警察能力を高める研修を担う計画とのこと。しかし、CEAPADには、インドネシアやマレーシアなどイスラム教国も含まれており、単純に話が進むだろうかとも思う。
この話を持って茂木外相は、ネタニヤフ首相と会談。西岸地区で過激な入植地拡大活動が地域を不安定にするとの懸念を表明。またイスラエルが最近、国境なき医師団など30の国連組織の活動を、ハマスとのつながりがあるとして、停止したことについて、適切に対応するよう求めた。
2)パレスチナ自治区でシェイフ副議長、ムスタファ首相と会談

茂木外相はまたパレスチナ側も訪問。ラマラ近くの日本が医療設備の整備などで支援している難民キャンプを視察した。
シェイフ副議長、ムスタファ首相と会談し、統治機構体制改革の前進を求めると伝えた。
www.nikkei.com/article/DGXZQOUA0986Q0Z00C26A1000000/
2)ガザ国際軍民調整センター(CMCC)訪問:日本も要員派遣計画

茂木外相は、ガザ内部で、停戦の監視と、文民による復興活動を担う米主導の国際軍民調整センター(CMCC)を訪問した。
日本からも人員を派遣するなど、日本の役割を模索するためだとしている。
CMCCとは、まず、国際安定化部隊(ISF)を派遣し、落ち着いてからガザの統治に関与する仕組みである。今はまだ、イスラエル国内ラマット・ガンに拠点が置かれている。
外務省によると、茂木外相は、大久保武ガザ再建支援担当大臣、日本の人道支援専門家や、JICA関係者と共に、CMCC拠点を訪問。アメリカのフランク米中央陸軍司令官と会談し、施設内部を視察した。
茂木外相は、日本がCMCCと連携し、人道支援、ガザの復興に日本も貢献したいと表明。歓迎を受けた。
www.mofa.go.jp/mofaj/me_a/me1/il/pageit_000001_02688.html
石のひとりごと
茂木外相は、前の外相時代にイスラエルを訪問しており、現地には、少しは馴染みがあったかもしれない。
しかし、相変わらず、イスラエルにもパレスチナにも良い顔を見せようとしている。日本の感覚は、この地域の感覚とは相当違うので、こうした動きは、双方にどうとらえられているかとも思う。宗教の違いの深刻さも日本人には、理解しがたいところだろう。
またガザ問題において、イスラエルは、ガザ復興に、パレスチナ自治政府の関与を認めていない。日本と一致していないかもしれない。
そうした中で、今回、日本から小野寺安全保障会長一行に続いて、茂木外相が、日本から来て、CMCCを査察し、要員を派遣すると言っていることには驚いた。
これほど複雑な地域に日本が入るのだろうか。状況はよく理解できているのだろうか。
高市政権。いろいろと興味深い動きを見せている。主の導きを祈るのみである。
