アイアン・ビーム実戦配備へ:戦争のルールが変わる!? 2025.12.31

Senior Israeli defense and industry officials attend the handover ceremony for the Iron Beam laser air defense system at a Rafael Advanced Defense Systems facility, December 28, 2025. (Defense Minister’s Office)

イスラエルの国防省は、12月28日(日)、ラファエル社が開発した高出力レーザー迎撃ミサイル、アイアンビームを軍に納入したと発表した。今後量産され、いよいよ実戦で使うことができるようになるということである。

これまでにイスラエルが使ってきた迎撃ミサイルは、アイアンドームや、ダビデの投げ縄、アローシステムなどである。これらは、イスラエルの防衛に大きく貢献してきたが、問題は、その費用が高すぎる点であった。

敵が放つミサイルやドローンは、比較的安価であるのに対し、これらの迎撃ミサイルで発射されるミサイルは、それらよりはるかに高価なので、イスラエルは、それで防衛はできても、アンバランスに経済的負担を強いられる形であった。

The ‘Iron Beam’ laser-based air defense system is seen intercepting a target over southern Israel, March 2022. (Defense Ministry)

しかし、このアイアン・ビームは、物理的な迎撃ミサイルではなく、高出力レーザーなので、1発数百円レベルで、敵のミサイルを迎撃することができる。

今後、防衛費を格段に抑えることができる。弾丸が消費し尽くしてなくなる心配もない。

これまでの戦争のルールを変える可能性があるとも言われている。しかし、今のところ、アイアン・ビームが、これまでの迎撃ミサイルに取って代わるというものではなく、補助として導入される。

アイアンビームは、2014年に初めて公開され、以来、開発が続けられ、2025年12月1日にIDFへの引き渡しが予定され、今回、それが実現した形である。

なお、アイアンビームは、別名、「オル・エイタン(エイタンの光)」とも呼ばれている。2024年10月にレバノン南部で戦死した、エイタン・オスター大尉(22)の父親が、このシステムの開発チームの一員だったことからである。

www.timesofisrael.com/defense-ministry-hands-idf-first-combat-ready-iron-beam-laser-interception-system/

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。