イスラエルに大嵐バイロン到来で記録的大雨と洪水警告:イスラエル人のヨット不明のまま 2025.12.10

An Israeli flag flutters as a thunderstorm rages in the Golan Heights, northern Israel, December 6, 2025 (photo credit: YEHUDA WEINBERG/TPS-IL)

ギリシャとキプロスを通過し、洪水をもたらしていた嵐、バイロンが、12月9日(火)夜(日本時間本日朝)から、イスラエルに上陸し始めている。

風速80メートル/時、降水量は、100-150ミリで、警報は全国的に出されているが、特にヘルツェリアなど、海岸部都市で、深刻な洪水になる可能性があるという。救出用のボートが準備されている。

Times of Israelによると、排水が追いつかなくなると予測されており、エレベーターの使用や、地下の駐車場は使わないようにするなどの指示が出ている。

テルアビブでは、2020年の大雨の時に、エレベーターに取り残された男女が死亡する事故が発生していた。

ベン・グリオン空港も警戒に入っている。高速道路については、洪水になりやすい地域をマッピングし、追加のポンプが用意されているほか、早い警告を出すためのパトロールを強化している。

北部で洪水になると、南部のネゲブ地方に向けて、鉄砲水になる。大雨の直撃はなくても、こちらでも洪水になる可能性が高い。

www.ynetnews.com/environment/article/by5rfcbgze

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/storm-byron-begins-to-hit-israel-as-officials-warn-of-difficult-conditions-rain-expected-like-weve-never-seen/

こうした中、アシュドドからキプロスへ、向かっていたヨットが、キプロスに到着する直前、12月7日(日)から、コンタクトが取れなくなっており、今も行方がわかっていない。ヨットには、イスラエル人5人が乗っているとのこと。

嵐が発生している最中に、なぜ出航が認められたのかなども含め、捜索と捜査が進められている。

www.jpost.com/environment-and-climate-change/article-879804

また、イスラエルが、この大嵐に見舞われるということは、ガザも同様である。テント生活の人々への打撃は計り知れない。主のあわれみを祈る。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。