カッツ国防相がイスラエル南部の緊急事態制限を解除:急ピッチで進む南部復興 2025.10.29

An undated picture shows a new house being built at Kibbutz Be’eri, near the Gaza border in southern Israel. (Tami Blumenthal)

南部の緊急事態制限を解除

イスラエル南部に発令されていた緊急事態制限が、10月28日(火)に期限を迎えるにあたって、カッツ国防相は、これを延長せず、解除すると発表した。

この制限は、全国に発令されていたが、今は南部だけになっていた。具体的には、集会人数の制限などである。イスラエル南部住民は、2年以上ぶりに、通常の生活に戻ることになる。

ガザ情勢はまだ続いているが、国境周辺には広範囲にイスラエル軍が駐留して守っていることや、ハマスがかなり弱体化しているなどからの判断である。

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/two-years-after-oct-7-defense-minister-declares-end-to-emergency-status-in-south/

急ピッチで進む南部復興

緊急事態制限が解除になるイスラエル南部だが、被災した地域の活性化に向けた、計画が急ピッチで進んでいる。

イスラエル首相府には、2023年のハマス襲撃の後、その地域の再生を担当するトゥクマ総局が立ち上げられた。ガザ周囲の被災したキブツはじめ、スデロット、アシュケロン、ネゲブ地方など45の地域の再生を目指す。

2033年までに、住民を12万人まで増やす目標で、復興のみならず、更なる発展もビジョンに進められているプロジェクトである。

www.timesofisrael.com/with-rebuild-in-full-swing-gaza-border-region-looks-toward-growth-and-upgrades/

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。