先週、フリティーラ船団をイスラエルが拿捕して、活動家たちを強制送還していることを受けて、トルコやイタリア、スペインなどヨーロッパ各地の都市では、大群衆が、停戦を求める反イスラエルデモを行っていた。
ローマでは、100万人規模のデモだったとの報道もある。
www.timesofisrael.com/hundreds-of-thousands-march-in-rallies-across-europe-against-israel/
こうした中、明日10月7日(火)、3000人から5000人とも言われるハマスが、イスラエルになだれ込んで、1200人を大虐殺し、251人を拉致してから、2年目を迎える。
この日を記念して、親パレスチナ・反シオニスト団体“Within our life time“が、ニューヨーク市マンハッタンで、大規模な反イスラエルデモを行うと発表した。「殉教者たちに敬意を表し、ジェノサイドを終わらせる」ため、”洪水“を起こすと言っている。
この団体は、ニューヨーク在住のパレスチナ人が、反シオニズム、パレスチナ人の帰還を目標に立ち上げた反イスラエル団体である。
このデモには、ニューヨーク州立大学の「パレスチナ人の義を求める学生たち」の活動家たちが、学生にも広く参加を呼びかけている。アメリカでは同様のデモが、サンフランシスコ、ボストンなど複数の都市で計画されている。
一方で、ニューヨークに拠点があるユダヤ教正統派ハバッド派は、6日(月)から始まる仮庵の例祭中ながら、10月7日を覚える記念イベントを行う。上記、ニューヨークでの大規模デモと並行する形である。
またニューヨークの大学では、親イスラエルの学生もおり、たとえばコロンビア大学では、10月7日に1200の椅子を並べて、ハマスに殺害されたイスラエル人たちを覚えるイベントが計画されている。
www.timesofisrael.com/anti-israel-activists-to-flood-new-york-city-on-oct-7/
石のひとりごと
先日、イスラエル人のプレス関係の人と話した。イスラエルを憎む人とは、もはや何を言っても気は変わらない。話し合っても何も変わらないという点に、驚きと絶望の様子だった。
こうした反イスラエル感情の背景にあるのは、理解不能な憎しみであり、反ユダヤ主義につながるものなのだろう。
たとえば、今、世界では、プーチン大統領を厄介者と目している人は少なくないが、その思いがロシア人全員に向かうことはない。
しかし、イスラエルの場合、イスラエルの国や、ネタニヤフ首相への嫌悪が、その市民たち全員と世界のユダヤ人全員にまで及んでいる。これが反ユダヤ主義であり、そこに理論はない。霊的な背景だということが見えてくるのではないかと思う。
ちなみに、日本の偏向報道のひどさは、イスラエルのメディア関係者にも明らかになっている。このため、日本人の反イスラエル感情は、世界第3位とまで言われている。ただ日本人はそれをデモとかのアクションに出すまで行く人はあまりいないということなのである。
国内でのイスラエル関係のイベントを行うスタッフによると、日本で行われる親パレスチナデモ、反イスラエルデモに参加する日本人は、おおむね中高年だと言われていた。昭和の学生デモを知っている世代である。今の若者は、あまり含まれていないとのことだった。
そういうわけで、日本にも、反ユダヤ感情はあるかもしれないが、イスラエル人にとって、比較的安全な国と目されているようである。
