9月29日(月)、ネタニヤフ首相が、トランプ大統領と、ガザ停戦案についての会談のため、ホワイトハウスに到着すると、ネタニヤフ首相は、まず、大統領執務室から、カタールのアル・シャニ首相に電話をかけ、9月9日に、カタールの首都ドーハへの攻撃をしたことについて謝罪した。
イスラエルはこの日、ガザの外にいるハマス高官ら5人が、ドーハに集まるとの情報から、5人の暗殺を狙って、ミサイルによる攻撃を実施した。しかし、この攻撃で死亡したのは、ハマスの5人ではなく、ハマスの下級隊員とカタールの警備員1人であった。
ネタニヤフ首相は、カタールが人質交渉を進めている最中に、カタールの主権下にあるドーハへの攻撃を行ったことへの遺憾と謝罪を述べ、このようなことは二度と起こらないと約束した。
これを受け、カタールのアル・シャニ首相は、ネタニヤフ首相の約束を歓迎し、カタールは地域の安全のために貢献する用意があると述べた。ネタニヤフ首相も同じだと述べた。
この謝罪は、ガザ停戦案をいよいよ公にする前に、トランプ大統領が企画したものだった。カタールからの協力を得るために、イスラエルとのしこりを取り除いておきたかったのだろう。
ネタニヤフ首相、トランプ大統領に電話をさせられた感じも拭えず、やはり、アメリカに頭が上がらないという感じである。
しかし国内からは反発が出た。カタールは、ハマスへ現金を送るなど、これまでハマスの支援者だったことから、右派のベン・グヴィル市は、その国への攻撃は、“道徳的”だったと反論していた。
www.timesofisrael.com/netanyahu-apologizes-to-qatar-for-strike-on-hamas-leaders-in-call-with-trump/
ものごとは、どちらからどう見るかで、見え方が違ってくる。外交、特に中東での外交にはその傾向はかなり強いと思う。
