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スペイン首都マドリードで10万人が反イスラエル暴動:自転車レース最終日中止
9月14日(日)、マドリードで行われる予定だった、自転車レース、ブエルタ・ア・エスパーニャの最終ステージでは、親パレスチナデモが10万人規模となり、プラカードを掲げて、道路を封鎖するなどした。
1500人の警察が配備されていたが、たいへんな暴動になり、20人が逮捕される事態となった。
このため、最後のレースは中止とされた。選手たちは、マドリードに入る前、59キロ前でストップをかけられたとのこと。
スペインでは毎年9月に、ブエルタ・ア・エスパーニャと呼ばれる国際自転車競技が行われる。3週間かけて、3100キロメートルを、20前後のステージに分けて、自転車で走る国際競技である。
この競技に、イスラエルからもチームが参加していたが、スペインのアルバレス外相、スポーツ・教育相でもあるアレグリア報道官は、ガザでのジェノサイドの様相から、イスラエル選手は排斥するべきだと言っていた。

しかし、イスラエルのチーム、プレミア・テックは、それは危険な前例になるとして、撤退要求を拒否。イスラエルだとはわかりにくい、めだたないユニフォームにすることに同意して出場した。
しかし、イスラエルのチームが出ていたことに抗議して、あちこちで親パレスチナデモ隊と衝突が発生し、最後の10ステージのうち、6ステージは混乱で短縮されるなどになっていた。
Footage of 🇮🇱 Israel-Premier Tech held up by protestors in Vuelta team time trial
📽️ Tom Machefer pic.twitter.com/NdxRXu6aiM
— Domestique (@Domestique___) August 27, 2025
しかし、イスラエルチームは怯まず、そのまま走行を続け、チームメンバーのマチュー・リッチテッロ選手(23)が、12日のレースで6位となり、最優秀若手ライダーに選出されていた。
スペインのサンチェス首相が暴動を称賛:国を上げてイスラエルを非難

しかし、異常事態は、この暴動をスペイン政府が称賛したことである。スペインのサンチェス首相は、「選手たちへの敬意を表しつつも、スペイン市民は今日、パレスチナなどにおける人権擁護で、一歩前に進み、世界の見本になった」とデモを称賛する声明を出した。
サンチェス首相は、先週、ガザにおいて、イスラエルが露骨な大量虐殺、ジェノサイドの脅威になっていると避難。「スペインは、核兵器を持っていないので、これを止めることができない」との声明を出し、問題になっていた。
ネタニヤフ首相は、これに対し、「スペインは、かつて異端審問やユダヤ人追放、またホロコーストにおける虐殺もまだ不足であるようだ」と嫌味の声明を返した。
このやりとりの後、スペインは、イスラエルに派遣している在イスラエル大使を召還した。
なお、これに先立ち、サンチェス首相は、ガザでの大量虐殺を止め、その加害者を追求するっためとして、イスラエルからの武器輸入と、一部の輸入を禁止すると発表。また、極右のスモトリッチ財務相と、ベン・グビル国家安全保障相のイスラエル入国禁止を決めていた。
石のひとりごと
9月12日、フランスで20万人レベルの反政府デモが暴動になり、13日には、イギリスでも10万人級の反政府デモが発生。14日にスペインでこの様相である。
アメリカでもチャーリー・カーク氏が暗殺されて以来、国内の分断が大きく懸念されている。世界はいったいどうなっているのだろうか。
第二次世界大戦の時もそうだったが、イスラエル(ユダヤ人)に大きな被害が出る時には、世界の被害はそれ以上だったことを思い出す。大きな時代の変化に、心を備えなければと思う。
