国連安保理がイスラエル指名なしでカタール攻撃非難の共同声明:アメリカ拒否権発動せず 2025.9.12

“How can we host Israeli representatives when they have committed this attack?” the prime minister of Qatar, Mohammed bin Abdulrahman al-Thani, asked the Security Council.Credit...Eduardo Munoz/Reuters

国連安保理は、9月11日(木)、イスラエルによるドーハ攻撃についての緊急協議を行った。

イスラエルのダノン代表は、ネタニヤフ首相が、表明したように、「テロリストを免責にするべきではない。テロリストに聖域はない」と訴えた。

しかし、カタールのアブダラヒム・アル・シャーニー首相は、攻撃自体を非難するにとどまらず、イスラエルは、進行中だった交渉を破壊したのであり、人質の命を見捨てたと訴えた。

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/at-un-security-council-qatar-accuses-israel-of-trying-to-derail-gaza-truce-efforts/

最終的に、国連安保理加盟国15カ国は、全会一致で、イスラエルのドーハ攻撃について、「安保理は、緊張緩和の重要性を強調する。国連憲章の原則に基づき、カタールの主権と領土保全を支持する」共同声明を出した。

今回、アメリカが珍しく拒否権を発動しなかったことが注目された。

アメリカがイスラエルのドーハ攻撃に合意していたわけではないことが表れている。しかし、「イスラエル」という名称は、共同声明の中には出ていないところに、アメリカへの配慮があったと言われている。

トランプ大統領は、イスラエルのドーハへの攻撃が、人質解放の障害にならないことを願っていると表明した。

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/in-rare-joint-statement-un-security-council-condemns-israeli-strike-in-doha/

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。