
ガザ市の高層ビルを大規模に破壊したイスラエル軍は、9月9日(火)、地上軍侵攻を前に、ガザ市全域の住民に南部への避難を警告するビラをまいた。
これまでは、部分的な警告であり、広範囲に警告を出すのは初となる。
イスラエル軍は、南部の人道支援地域アル・マワシへの避難を呼びかけた。
しかし、多くの市民は、高齢者や子供、負傷者を抱えており、長距離を歩くのは困難である。途中でハマスに攻撃される可能性もある。
タクシーや運搬車両を調達するには1000ドル必要とも言われ、払えない人の方が多い。
これまでにガザ市から出た避難民は、100万人中、10万人にとどまっている。避難したくてもできないというのが現状とも言われている。しかし、イスラエル軍は、必ず入ってくる。人々の間でパニックになっているという。(別件だが、飢餓状態に見える人はいない)
こうした中、ガザでは、「私たちは出て行かない」とのプラカードを掲げる人も報告されている。しかし、これを報じたのがハマスなので、ハマスの工作である可能性もあると言われている。
"النزوح من غزة نحو السماء فقط"..
الأهالي في مدينة غزة ينظمون وقفة للتأكيد على رفض النزوح والخروج من المدينة وعدم الرضوخ لتهديدات الاحتلال.#لن_نرحل#مش_طالعين pic.twitter.com/N0FEFlsl7p
— المركز الفلسطيني للإعلام (@PalinfoAr) September 9, 2025
それでも避難してガザ地区の海岸沿いで、テントもなく途方に暮れている人が1500人いるとのこと。イスラエルはガザ南部での人道支援の改善をおこなっている。
www.timesofisrael.com/in-first-israel-orders-all-of-gaza-city-to-evacuate-ahead-of-ground-invasion/
エジプトがガザ避難民受け入れを拒否
イスラエルはガザ南部のエジプトとの国境に近い地域を人道支援地域に指定している。イスラエルはエジプトに対し、エジプトへ行くことを希望するガザ市民がいれば受け入れてほしいと伝えたが、エジプトはこれを拒否した。
エジプトは、戦争当初、二重国籍を持つガザ市民などを受け入れていたが、現在は停止している。ガザ市民を受け入れて、エジプトからイスラエルを攻撃することでもあれば、エジプトがイスラエルの標的になる可能性を懸念していると言われている。
また、いったんエジプトに出たガザ市民が、将来ガザに戻れるかどうか、イスラエルが確証していないこともその原因と推測されている。行き場のないガザ市民を受け入れるアラブ諸国は一つもない。
www.nytimes.com/2025/09/07/world/middleeast/egypt-israel-gaza-city.html
