イスラエル政府は、ガザへの攻撃を進めようとしている。しかし、国内ではもう人々が戦争に疲れ果てており、6万人もの予備役兵が招集されようとする中、戦争をやめ、人質を交渉で取り戻そうとする動きとのぶつかり合いもみられる。

毎週土曜日のテルアビブを中心とする、人質家族によるデモは継続され、24日(日)には、カッツ国防相、ダーマー戦略大臣、サル外相など閣僚自宅間でもデモが行われた。
明日8月26日を、「闘争の日」として、全国的なデモを行うことになっている。
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政治の世界では、中道左派のベニー・ガンツ氏が、23日(土)夜、今、過半数割れに近くなっているネタニヤフ政権に対し、極右政治家を連立から追放し、代わりに、野党のガンツ氏、ラピード氏、リーバーマン氏の党が加わって過半数となり、ガザ攻撃ではなく、人質交渉重視に方向転換する案を表明した。
しかし、ネタニヤフ首相がこの案に応じなかっただけでなく、リーバーマン氏はこれを「政治ショー」と嘲笑。ガンツ氏は、連立に入り込んでいると非難した。
ラピード氏は、ガンツ氏が、ネタニヤフ首相と手を組みたいというのが理解できないと述べ、ネタにヤフ首相の政権に入る気などない。ネタニヤフ首相は、首相にふさわしくない。10月7日に首相だった人が、今も首相であるべきでない」と表明した。
実際のところ、ガンツ氏は、ネタニヤフ政権に入って、結局その政権は崩壊するという経験を2回している。1回目は、2020年に、ラピード氏を裏切って政権に加わったが、コロナ問題もあり1年もしないうちに政権は崩壊。
2回目は2023年10月7日の後結成された戦時内閣に加わったが、結局ガンツ氏自身がこの政権から出ることになった。
反対意見はあるが、ネタニヤフ首相を超えるような勢力は今はないということである。
