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人質エブヤタル・デービッドさんのビデオクリップ公開
昨日ハマスが公開した人質、エブヤタル・デービッドさんの家族が、そのクリップを公開することに合意したことから、8月2日(土)、衝撃の映像が公になった。
クリップの中のデービッドさんは、まさに飢餓状態にある痩せこけた姿で、「今日は7月27日。もう何日も食べてない」と弱々しく語っている。
デービッドさんは、「これはフィクションじゃない。本当に長い間、非常に苦しい環境に置かれている」と述べ、ネタニヤフ首相に向かって、「私はあなたに完全に見捨てられた。あなたは、私のことを心配するはずの、敵に囲まれている私やすべての人質の首相なのに。」と訴えている。
また、穴を掘りながら、「ゆっくり死に向かっていると感じる。これは自分の墓穴だ」とも言っている。あまりの姿に、イスラエル中が、ショックに陥っている。
デービッドさんのビデオは、ガザが飢餓状態に陥っているとハマスが言っていることを、イスラエル政府が否定したことに対して送り付けられたものである。
イスラエル高官は、人質が痩せ細っているのは、ハマスに食糧がないからではなく、意図的に食糧を与えてないからだと言っている。ハマスは人質本人だけでなく、家族をも虐待していると非難した。
デービッドさんの家族は、「ハマスは、息子をプロパガンダのために、意図的に飢餓状態にしている。ハマスが、人質とガザ住民に与えている苦痛は計り知れない」と訴えた。
イスラエル政府、イスラエル市民、世界の国々、特にトランプ大統領に対し、「人質救出のために、とにかく何でもできることはすべてやってほしい。彼らが生き延びるためには、今すぐに食糧、医薬品が必要だ」と訴えた。
ネタニヤフ首相は、このビデオが公開された後、エヴヤタル・デービッドさん家族と前日にクリップが公開されたロム・ブラスラブスキーさんの家族と面会し、自身もショックを受けていると語っていた。
その後、ヘブライ語で国民に次のようなメッセージを発していた。「ハマスの残虐性に限界はない。イスラエルがガザへ食糧を搬入しているのに、ハマスは人質に食糧を提供していない。
人質を意図的に飢餓に陥れている。国際社会は、犯罪者ナチの虐待が、テロ組織ハマスの犯行に現れていることを認識すべきだ」と表明した。
*ガザでの食糧事情
ガザかでは、GHFの食糧配布センターにおける食糧配布は継続されている。しかし、8月2日(土)も銃撃で12人が死亡したと表明した。このうち8人は食糧を求めていた人たちだったと強調している。
一方、上空からの食糧落下も続けられている。2日に落下された食糧の箱は90箱。
Por Gaza
@AECID_es @MAECgob @Defensagob pic.twitter.com/Gam8ImqyDt
— José Manuel Albares (@jmalbares) August 1, 2025
ウィトコフ特使がテルアビブの人質広場訪問
ガザのGHFを訪問したアメリカのウィトコフ特使は、大勢が集まっていた、テルアビブの人質広場を訪問。その後、人質家族とのミーティングの時を持った。
ウィトコフ特使は、集まっていた人々を前に、「戦争の終結に近づいている。あなた方の子供たちをすべて帰らせる。ハマスにはその悪のすべての責任を負ってもらう」と語った。またウィトコフ特使は、トランプ大統領にとって、人質の解放が最優先事項だとも語った。
www.timesofisrael.com/a-living-skeleton-buried-alive-hostage-evyatar-davids-family-publishes-clip-of-hamas-video/
しかしこの後、ハマスは、強気姿勢で、戦争が終わりに近づいているのではない。ハマスは占領が続く限り、非武装化することはないとの声明を出した。
テルアビブ人質広場で1万人がラリー
8月2日(土)安息日明け恒例の人質広場における、人質解放を訴えるラリーには、1万人とも言われる大群衆が参加した。デモの群衆は、イスラエル軍本部前にまで広がっていたほか、一時、アヤロンハイウェイを封鎖したグループもあった。
人質広場のスクリーンには、デービッドさんの痩せこけた映像が映し出されていた。
デービッドさんの兄、イタイさんが、ステージに立ち、「私と両親は弟の姿を見て、どうしようもない中で、弟とその友人ガイ・ギルボア・ダラルさんを思い、心が引き裂かれている。あの様子だと、命はあと数日持たないかもしれない。」と語った。
また「ハマスは、飢餓を意図的にシステム的に使っている。想像を超えた恐ろしい作戦だ」と非難した。
