ネタニヤフ首相がアメリカで人質家族と面談:数日中に停戦60日で合意になる可能性と 2025.7.11

Families of hostages held in Gaza, at the White House, in Washington, DC, after a meeting with Trump administration officials, July 9, 2025. (Hostages and Missing Families Forum)

アメリカを訪問中のネタニヤフ首相は、7月10日(木)、帰国の途に着いた。その前日、ネタニヤフ首相は、アメリカに来ていた人質家族たちと、30分以上、面談していた。

その中で、ネタニヤフ首相は、将来の見通しとして、ここ数日の間に、アメリカが進めている、ハマスとの60日の停戦に入る可能性が高いと伝えていた。

これに伴い、解放される人質は、全体の半分にあたる、生存者10人、遺体18人ということになる。この人々が2回に分けて解放されるが、それがいつどのようになるか、決めるのはイスラエルではないと語った。

また、ネタニヤフ首相は、この10人が誰になるかについても、ハマスが決定すると語った。しかし、先日、人質それぞれの状況に関する情報が首相府に届けられており、まったく関与しないともいいきれないと言われている。この問題は、非常に繊細な問題である。

ネタニヤフ首相によると、60日の停戦が発効されると、すぐにも永久停戦のための交渉に入る。イスラエルの条件は、ハマスが武器を差し出し、ガザは非武装地帯とされ、ハマスは軍事政治すべての部門から手を引くこと。

これらが、最低条件だと言っているのである。もしそれが達成しないなら、イスラエルは再び攻撃を再開するとネタニヤフ首相は語っている。

www.timesofisrael.com/netanyahu-tells-hostage-families-hamas-will-pick-which-captives-go-free-in-deal/

www.timesofisrael.com/netanyahu-says-hoping-hostage-deal-will-be-finalized-in-a-few-days/

しかし、もしこうなった場合、今回解放されなかった人質22人が解放される可能性は全く見えないことになる。

人質家族フォーラムとは別に右派系イスラエル人が設立した人質家族の会、ティクバ・フォーラムのツビカ・モルさん(息子のエイタンさんが人質)は、残される人質は、極めて危険な状況になるとの声明を出した。

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/father-of-hostage-eitan-mor-warns-against-partial-deal-says-those-left-behind-will-be-in-the-greatest-danger/

on July 11, 2025. (Avishai Reisner/Pro-Democracy Protest Movement)

7月11日(金)、世界と、帰国するネタニヤフ首相が飛行機から見えるように?か、テルアビブのビーチでは、「全員の解放を」と一文字を書いていた。

家族たちの必死が現れている・・。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。