ガザ北部仕掛けた爆弾をハマスが遠隔爆破:イスラエル歩兵5人死亡 2025.7.9

IDF

ガザ北部ベイトハヌーンでイスラエル歩兵5人戦死:14人負傷

ホワイトハウスで、ネタニヤフ首相が、トランプ大統領たちと、ガザについての会談を行っていた7月7日(月)夜、ガザ北部、ベイト・ハヌーンでは、道路上に仕掛けられた爆弾が爆発し、イスラエル兵5人が死亡。14人が負傷していた。2人は重傷とのこと。死亡したのは、以下の5人である。

メイール・シモン・アマール軍曹(20)、モシェ・ニシム・フレッチ軍曹(20)、ノアム・アハロン・ムスガディアン軍曹(20)、モシェ・シュムエル・ノル軍曹(21)、ベニヤミン・アスリン第一軍曹(28)

イスラエル軍によると、ベイト・ハヌーンでは、5日(土)から、ヘリコプターや戦闘機による空爆を伴いながら、地上軍が入る作戦が行われていた。

今回戦死した5人は、地上軍兵士たちだった。過去24時間に、道路にしかけたとみられる爆弾3個を、ハマスが遠隔操作でまず1個爆発させ、歩いていたイスラエル兵数人を殺害。それを助けにイスラエル兵が駆け寄ったところ2発目を爆発させていた。5人はほぼ、この最初の2発で死亡していた。

ハマスの一団は、続いて3発目が爆発させたあと、イスラエル軍に向かって銃撃してきた。約1時間半の戦闘で、ようやく静かになったとのこと。

March 6, 2025. (Israel Defense Forces)

今回死亡した5人のうち、アスリンさん以外の4人は、ネツァ・ヤフダ旅団という、ユダヤ教超正統派の兵士たちだった。

律法を守れる部隊として1999年に設立された部隊だった。

ガザ地上戦が始まってからの戦死者は449人となった。

イスラエル軍は、ガザでの激しい攻撃を続けており、ガザ地区の約70%を支配下に置いたと言っている。

しかし、まだハマス戦闘員はいるのであり、これらをすべて排除しない限り、イスラエルに平安はないということである。

www.timesofisrael.com/5-idf-soldiers-killed-14-injured-by-roadside-bomb-in-northern-gaza/

深すぎる悲しみの葬儀・各地にて

ユダヤ教では死亡から埋葬が非常に早い。8日(火)には、4人がエルサレムのヘルツェルの丘に、1人はハイファに、9日(水)に一人がヘルツェルの丘に葬られた。

Aida, mother of Sgt. First Class (res.) Benyamin Asulin, mourns during his funeral at the military cemetery in Haifa on Tuesday, July 8, 2025. (AP Photo/Ariel Schalit)

アスリンさんの母親は、「私にとって最愛の人。なぜ私を置いて行ってしまうの」と泣いていたという。

www.timesofisrael.com/why-are-you-leaving-me-4-soldiers-killed-in-beit-hanoun-attack-laid-to-rest/

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。